はちま起稿を買収したDMM、元管理人・清水氏ら主要メンバーを雇用しステマ関与か 取材に対し隠蔽工作も(4/5 ページ)
編集部では12月上旬から情報を収集、12月中旬にはDMM.comおよびはちま起稿、清水鉄平氏に取材を試みていました。
何が問題点なのか――問われるDMM.comの責任
はちま起稿をDMM.comが運営していた場合、何が問題なのか。今後DMM.comが問われるであろう責任や疑念などについて、ここで簡単にまとめておきます。
冒頭で書いた通り、そもそもはちま起稿というサイト自体、無断転載(著作権侵害)やデマ拡散、偏向報道などの問題行為を過去に起こしてきた、いわゆる「悪質まとめサイト」の1つです。こうした「素行に問題のあるサイト」を、DMM.comという「企業」が運営していた、というコンプライアンスの問題がまず1つ。
また、はちま起稿がこれまで数々の問題行為を起こしながら、特に大きな罪に問われなかったのは、「個人サイト」であり、「運営元がはっきりしない」という言い逃れの余地があったからとも言えます。しかし今後は、今まで謎に包まれていた「運営元」が明らかになったことで、これまでは見逃されてきた数々の問題の矛先が、全てDMM.comや、売却先のインサイトに向く可能性もあります。
もう1つ大きなものは「ステルスマーケティング(ステマ)」問題です。DMM.comがはちま起稿を運営していたとなれば、はちま起稿を隠れみのにして、DMM.comが自社作品のステマ、あるいは他者作品のネガティブキャンペーンを行っていた可能性が出てきます。特にはちま起稿のゲーム記事は日ごろからネガティブなものが多く、ステマ(ネガキャン)を疑いはじめればキリがないほど。その一方で、DMM.comのオンラインゲーム「カオスサーガ」がわずか1日で閉鎖(他ゲームの素材流用が指摘されていた)した時の扱いは、不自然なほど小さかったという指摘もあります。
さらに、記事単位でのステマ以前に、関連業種のメディアを買収していながら、その事実を一切公表していなかったというのは、それ自体がステマにあたる可能性もあります。そもそもこちらの質問に対し、回答するタイミングはいくらでもあったはずですが、それをしなかった時点で「明らかに隠蔽の意思があった」と解釈することもできます。
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