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酒屋の本気、ここにあり! 秋葉原にオープンした酒販店の「角打ちスペース」で日本酒を堪能してきた

秋葉原にオープンしたお酒天国「鈴木酒販小売部 神田店」に行ってきました。

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 少し前、「秋葉原に酒クズ天国ができたよ」というツイートが話題になりました。

 このお店は「鈴木酒販小売部 神田店」。名前の通り酒屋なのですが、店内に立ち飲みスペースがあり、値段もリーズナブル。居酒屋や立ち飲み屋ではなく酒屋で、しかも店頭で飲めるとは、何というお酒天国……! 気になったので、実際に行ってきました。

 秋葉原駅電気街口または神田駅からそれぞれ5分ほど歩いたところにその店はあります。店内は白を基調とした内装で、女性ひとりでもふらっと入りやすい感じです。取り扱うのは日本酒のほか、ワインやクラフトビール、焼酎、おつまみなど。日本酒は各地の酒蔵と契約し、季節品を含めると年間800種類のお酒が届きます。また、最近はやりのクラフトビールも常時80種類取り扱っているそうです。

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入口入ってすぐ左側にクラフトビールの冷蔵棚が置かれています
写真1枚でおさまりませんでした
もちろん焼酎もあります

 品ぞろえのメインとなる日本酒は冷蔵便で仕入れ、小売で売れ筋の4合瓶は店頭の冷蔵ケースに陳列します。店頭に入りきらない一升瓶は日本酒セラーで管理しています。セラー内は0度で温度管理され、品質を管理しているのだそうです。寒いので長居はできませんが、さまざまな種類の日本酒があるため、筆者は思わず目を輝かせていました。

日本酒のガラスケースは店内左側にあります
店内奥にある日本酒セラー
ふおおおお! 獺祭(だっさい)めっちゃあるうううう!
……ここは(日本酒好きにとっての)天国かな……?

 店内奥にはレジが2台あり、向かって右側の一角に囲われたスペースあります。ここに「角打ち(かくうち)」と言われる立ち飲みスペースが作られています。ここでは常時8種類の日本酒をグラスで提供しています。値段は1杯(90ml)300円から。店内で購入したお酒を飲むこともできます(別途ボトル開栓料がかかります)。ただし、1人につき日本酒は4杯(2合)、ビールは1本、ワインは360mlまでの制限があります。

角打ちスペースから入口を見たアングル

 「角打ち」とは、升の角に口をつけて飲むことから酒屋の店頭で升酒を飲むこと、転じて酒屋の一角で立ち飲みすることを指します。なお、「角打ち」と呼ばない地域もあるそうです。

 おつまみは店内で購入したものを食べられるほか、チルドや湯せんであたためて提供するおつまみもあります。北海道出身の筆者は佐藤水産の鮭のパテを見つけてテンションがあがったので、こちらをおつまみとして注文。

メニュー
佐藤水産の鮭のパテ、お店で普通で見るとは……!!!(謎の感動)

 試飲できる日本酒には「冷酒より燗(かん)に適した日本酒」もあり、その場合は店頭の機械であたためて燗酒として飲めます。あたためる時間は自分で調節できるので、好みの熱さにすることが可能。ちなみに、この機械であたためると、30~40秒程度で「ぬる燗」の温度になるそうです。

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燗酒用の機械

 というわけで、さっそく日本酒を注文します。試飲できる銘柄は、銘柄の名前だけではなく使っている米の種類や米の磨き率などを書くようにしているそうです。取材当日に出ていた日本酒の中から、まずはかたの桜と菊姫(にごり酒)を注文します。以下、筆者が飲んだ感想を織り交ぜます。

  • かたの桜(生酒)

 この時期しか出てこない生酒。フレッシュな感じがして飲みやすく感じました。

  • 菊姫

 にごり酒は、見た目から「甘そう」とか「後味が重たそう」なイメージがありますが、こちらのにごり酒は辛口。後味も思ったほど重たくなく、ずっと飲んでると一気に酔っ払う感じがしました。

 ゆずこしょうを添えた酒粕クリームチーズを再びの酒のアテにしつつ、さらに飲みます。

酒粕クリームチーズ。赤いゆずこしょうと一緒に食べると酒が止まらない感じです
  • 高千代

 後味がとてもすっきりしています。「大辛口」とあったのでピリピリくるのかなと思ったのですが、そんなことはなかったです。

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  • 百十郎

 生原酒と書いてあったので、飲み口が重たいのかなと思ったのですが、割とすっきりしていました。いい意味で原酒っぽくない感じがしました。

 もともと鈴木酒販は三ノ輪に本店があり、飲食店など業務用の卸売をメインで行っている酒販店。そのため、小売スペースについてはあえて「小売部」と明記しているのだとか。業務用酒販を行う酒店の場合、小売店舗を出す場合は名前を変えるところが多いそうですが、鈴木酒販は「業務用酒販も小売も同じところが経営している」ことが分かるよう、あえてこのような形にしているのだそうです。

 試飲可能な日本酒に、酒米の種類や米の磨き率などの情報が細かく書かれているのは、日本酒よりもワインの方が人気があることに由来するといいます。ワインは原料の品種をすらすら言える人が多いのに、日本酒は原料の酒米をすらすら言えないことが多いし、実際酒屋でもそういう情報を伝えてこなかった、だから今はどんどん伝えるようにしている、とのこと。実際、契約している酒蔵の方がお店を訪れることも多く、取材当日も蔵元の方が来ていました。

 「ふらっと入りやすい」形で展開しいろいろと話を聞きながら、そして試飲しながらお酒を楽しめる酒屋さん、とても居心地がいいなあと思いました。このような形の酒屋さんが都心にできるのは貴重なことで、通常は一日4~5升売れるという角打ちスペースで、オープン後1週間は通常の3倍売れたのだとか。どんだけ日本酒クズが集まったんだよ(褒め言葉)!

 筆者は角打ちスペースに行ったことがなかったのですが、こういうお店の一角で飲めるのは天国だなと思いました。あまりにおいしそうな日本酒ばかりでつい制限量ギリギリまで飲んでしまったのですが、またふらっと行ってみようと思います。ごちそうさまでした!

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取材当日、店頭には日本酒の樽がおいてありました。ステキ!

鈴木酒販小売部 神田店

東京都千代田区神田須田町1-5 KSビル1F

営業時間 11:00~21:00

定休日 日曜・祝日

あまにょん

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