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米Amazon、「実店舗内でのオンラインショップ利用を制御する特許」取得 ネットで価格比較する消費者対策

店舗内に無線ネットワークを設け、ネット利用を制御。

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 実店舗に足を運んで、欲しい商品が見つかったら、店舗内でネット検索。販売価格をオンラインショップなどと見比べ、最も安いものをポチッと購入。そんな購買行動を阻止する特許を、Amazon.comの子会社Amazon Technologiesが米国で取得しました。

 店舗内に無線ネットワークを設け、顧客が競合他社のWebサイトにアクセスできないようにする、自社サイトへ誘導するといった制御動作を行う仕組み。

Amazon、実店舗内でのオンラインショップなどの利用を阻止する特許(Webサイトより)

 実店舗で商品の実物を確認したうえで、その商品をネット上でより低価格で手に入れる購買行動は、オンラインショッピングの普及により広まったとされています。同じものなら安いほうがいいと思うのは、ごく当たり前の消費者心理ですが、実店舗をいわば商品を展示したショールームのように利用し、お金を落とさないことから「リアル店舗のショールーム化」「ショールーミング」と問題視されています。

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 Amazon Technologiesが取得した特許は、特別な無線ネットワークを用意し、実店舗内の顧客がアクセスしようとしている情報を識別することで、このような購買行動を阻止する仕組み。他社のWebサイトを閲覧できなくする制御ができるほか、反対に、あえて価格情報などを提示して値下げ販売を申し出たり、販売員が声をかける相手探しに利用したりすることも可能です。つまり、価格比較を防ぐだけでなく、顧客に対して積極的なアプローチを行い、販売に結びつけるためにも使えるというわけです。

店舗内でのインターネット利用に、制御を加える仕組み(Webサイトより)

 気になるのは、こんなシステムを作ってしまったら、Amazon.comの売上が下がるのではないかという点。同社はかねて実店舗展開に注力しており(関連記事)、自社での導入を検討しているのかもしれません。しかし、店舗側がさまざまな施策に使えるシステムだけに、実際の利用方法は未知数。……Amazonのリアル店舗に行ったら、Amazonにアクセスできないなんて可能性もあるのかな?

マッハ・キショ松

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Amazon | 特許 | ネット販売 | 価格比較

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