ニュース

インド、紅茶の産地で混乱収まらず ダージリンが輸入困難に

まだ価格高騰などは起きていません。

advertisement

 紅茶の名産地として知られるインド西ベンガル州ダージリンで、州政府に反発するデモが過激化。ダージリンの茶葉収穫/輸入が困難な状況が続いています。

7月11日に報じられたストライキの様子(The Times of India公式YouTubeより

 国内の大手お茶専門店「ルピシア」は公式サイト上で、「(6月前半から)すべての茶園および公共サービスなどがストライキに入り、お茶の収穫などの作業ができなくなりました」と現地の状況を伝えています。本来5月~7月は夏積みのダージリン(セカンドフラッシュ)が旬の季節。ルピシアではストライキ前に茶葉が確保できていたため、夏積み分が7月25日から店頭に並ぶ予定ですが、状況が改善しなければ今後は市場価格の高騰といった影響も考えられます。

ルピシアはFacebookでも情報を発信している

 ダージリンを巡る状況について日本紅茶協会に問い合わせたところ、「価格高騰は現時点では全くない」と回答。今後の高騰については「ないとはいえない」というコメントに留めました。また、現地の状況は具体的には把握できていないとしつつも、「秋の収穫には間違いなく影響はある」とのことでした。

advertisement

 同地区ではこれまでもしばしばデモが行われていましたが、今回は州政府が学校でのベンガル語教育導入を決定したことで事態がさらに悪化。州全体ではベンガル語が母語のベンガル人が多数を占めますが、同地区ではネパール語を話すネパール人が多く、州政府がベンガル語を押し付けてネパール語を奪うつもりではないかと強い反発を招きました。

ストライキを伝える地元メディア

 6月前半にはダージリン地区に「ゴルカランド」という新州創設を求める「ゴルカ人民解放戦線(GJM)」の呼びかけで、大規模なデモやストライキがスタート。これを発端として暴動や放火も相次ぎ、死傷者や逮捕者が出る事態に発展しています。7月には県長官(District Magistrate)が「ベンガル語が全ての学校で義務化され、ネパール語に取って代わるとするうわさが飛び交っているが、事実ではない」とコメントしたことも現地メディアに取り上げられましたが、依然として沈静化には程遠いのが現状。直近では7月20日(現地時間)に政府関連オフィス2カ所が放火に遭うなど、混乱が続いています。

関連キーワード

お茶 | ストライキ | インド

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
  2. お風呂の“追いだき配管”を掃除してみたら…… エグすぎる光景に悲鳴の嵐 「画面越しに臭うレベル」「みそ汁作ってんか?」
  3. 【今日の計算】「13×4+8−1」を計算せよ
  4. 泣いていた赤ちゃん、パパが帰宅すると…… 「疲れが吹っ飛びますね」「こっちまで癒されました」180度変わる表情にパパ大喜び
  5. 水槽に庭で引っこ抜いた草を入れたら、まさかの変化 生まれ変わった水景に「あの雑草水槽からこの水景、、普通にすごい」
  6. アパレルブランドの女性ディレクターが「しまむら」コーデに挑戦すると…… おしゃれな高見えに「最高企画」「買い物の神様」
  7. 「歩きスマホ」をする男性→池に落ちるかと思いきや…… “まさかの展開”となるドッキリに公園中が驚き9400万再生【海外】
  8. 飼い主「お尻にうんち付いてるよ」猫「付いてないよ!」 完全に言い合いする姿に「猛抗議w」「お話ししてますね」
  9. コスプレ用の髪飾り忘れた!→お兄ちゃんが一晩でやってくれました 妹のピンチを救った機転に「その手があったか」「天才やん」の声
  10. 「そっち使うの?!」「これは天才」 さびだらけの鉄くぎをぐつぐつ煮込むと……? DIYに役立つ“まさかの使い道”が200万再生