カラオケ採点機で100点、どうすれば取れる? 第一興商・開発者に聞いた攻略法を紹介(2/2 ページ)
とにかく音程正確率を上げろ。話はそれからだ。
筆者は橘さんのアドバイスを踏まえて歌唱練習を開始。徹底的に原曲を聞きこんだり、カラオケ店で実際に歌唱した際に表示される歌唱レポートのアドバイスを忠実に守る練習を続けました。特に「分析レポート」では「ハッキリした発声」「もう少し声に強弱を」など、自分自身でも気付かないような弱点を指摘してくれて役に立ちました。
練習した曲は、もともとのスコアが95点~97点台だった高橋瞳さんの「青空のナミダ」、98点~99点だったKさんの「Only Human」、94点~96点台だったKAT-TUNさんの「Real Face」の3曲です。
もっともはやく100点が獲得できたのは「Only Human」。基礎点99.062点に音程ボーナスが加わり、夢の100点を達成しました。原曲でKさんが抑揚や緩急をつけた歌い方をされているのでそれをマネつつ、ビブラートを極端にかけすぎないようにしてロングトーンを伸ばしたことにより、音程正確率92%、表現力97点を獲得しました。
このようにスローテンポな曲は点数が出やすいと言われますが、テンポの速い曲ならどうなるのかと試してみたのが「Real Face」です。どちらかというと抑揚をつけやすい曲ではないので、Aメロは小さく、サビは大きめ、大ラスのサビは全力を心掛けました。また抑揚での評価UPは厳しいと判断し、こぶしを意図的に増加させたほか、頭音のしゃくりも増やしたところ音程正確率92%、表現力92点で基礎点98.759点にビブラートボーナスを加えて100点となりました。
苦労したのは「青空のナミダ」。筆者は声が低いので高橋さんの原曲キーに合わせるとサビ部分でどうしても裏声が多くなり、声量が下がってしまいます。そこで橘さんのアドバイス通りキーを下げてみたところ、基礎点98.513にビブラートボーナスを加点して100点を獲得することができました。
この他にもいくつかの曲に挑戦したところ、なんと複数の曲で100点を獲得できました。特に松原みきさんの「真夜中のドア~stay with me~」では、音程正確率89%に対し、表現力が95点となり、ビブラートボーナスが1.7点以上加点されるという筆者としては珍しいパターンが生まれました。
1カ月以上かけて徹底的に研究をつづけた筆者の精密採点DX-G攻略法は以下の通りです。
- ひたすら原曲を聞いた後はお店でその音程が正しいのかガイドメロディーで確認
- まずは加点を狙わず音程の練習をし、音程正確率92%以上になったら加点ポイントを決める
- ビブラートはむやみやたらにかけない。ここぞというときだけにしてロングトーンを増やす
- 抑揚が難しい曲はしゃくり30回以上、こぶし5回以上で100点ライン
- マイクはよく充電した方が良い気がするので、ずっと同じマイクで歌わない
- 分析レポート画面の写真を撮って、反復練習
- FLOWさんの「COLORS」、スキマスイッチさんの「奏(かなで)」、中島美嘉さんの「ORION」は抑揚が付けやすい
- 得点が出やすい曲はスローテンポの曲とアイドルの曲などメロディーラインが簡単な曲
テレビ番組の出場者は技術加点なしで100点や99点の高得点をたたき出しているため、もう少し訓練は必要なものの、ホクホク顔で第一興商に「おかげさまで100点出せるようになりました」と報告してみました。すると「実は10月5日に新しい採点ゲーム『精密採点DXミリオン』が発表になりました」とのこと。え、なんだって……。
開発者の開発一課・チーフの藤木剛さんによると、ミリオンでは「100点を超える点数を獲得できる」とのこと。これまでにも100点を超えた点数で採点できる「カラオケトーナメント」というコンテンツが存在しましたが、リリースから月日が経過したため新要素を含むコンテンツの開発に着手したのだそうです(当初「精密採点DXミリオン」の発表を10月6日と紹介していましたが、正しくは10月5日でした。訂正いたします。)。
とはいえ、「100点を超えるって一体どういうこと?」と、試してみると精密採点DX-Gとは桁違いの「433万4199点」を獲得しました。
藤木さんによると「歌唱テクニックよりも音程の正確率を重視している」とのことで、音程を正確に獲得し続けると「コンボボーナス」が発生する他、かなり正確に歌えた場合には音程バーが金色になる「Great」に、正確に歌えた場合は黄色になる「Good」、外れると赤色になって「Bad」になるなど、ドキドキ要素が追加されています。
「歌がうまい方にも、良い点数が出ないからと採点コンテンツを敬遠されていた方にも楽しんでもらえるコンテンツになった」と話す藤木さん。「最高で9桁(億単位)の点数まで表示できる」とのことなので、筆者の採点コンテンツ研究はまだまだ続きそうです。
年末に向けて何かとカラオケに触れる機会が増えてくるこの時期。採点コンテンツを使って特訓しておくと、忘年会で一目置かれるかもしれません。なお筆者はこの記事を書いている間に「カラオケに行こう」と複数の編集部員から誘われています。
取材協力:第一興商
(Kikka)
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