女2人でゴキブリを食べてきました　ゲテモノの名店「珍獣屋」での一夜：チョーヒカルのゲテモノデート

　体にリアルなペイントを施したり、漫画やイラストを描いたり、映像作品なども制作しているチョーヒカルです。これから毎月、嫌がるねとらぼ編集部ののとを引き連れて“ゲテモノ”の食レポをしていきます。

第1回目：珍獣屋

　連載第1回目で訪れたのは、神奈川県横浜市中区にある「珍獣屋」。鹿や猪、うさぎをはじめ、ワニ、ラクダ、カンガルー、カラスなど、その名の通り珍しい食材を多く取りそろえています。また、ウーパールーパーやオオグソムシが食べられることでも知られている有名なお店です。

　今回頼んだのは、ワニ皮ポン酢とカエルの唐揚げ、昆虫5種盛り（各2匹）。

※以下、モザイクをかけてありますが閲覧注意です

　お店のメニューには、数種類の虫がラインアップされており、その中でもゴキブリはこだわりを持って育てられた“デュビア”として紹介されていました。リンゴやバナナといった新鮮なフルーツと野菜をメインに与え、大切に育てられているそうです。デュビア……トリュフやフォアグラと並んでもおかしくない高級そうな名前だな。

　好きな虫を1種選べる、とのことだったので、そのこだわりのデュビア（ゴキブリ）をチョイス。その他4種はお店の人が適当に選んで持ってきてくれます。お皿に乗ってきたのは、ど真ん中に先ほど私たちが選んだヤツ、周りに蛾の幼虫、ゲンゴロウ、コガネムシ、バッタ。大葉の上に丁寧に横たわる姿は、まさに異様すぎる光景でした。

チョーヒカル：「のとさん食べてみてくださいよ」

のと：「……本当にこれ食べるんですか……？」

チョーヒカル：「いいから早く食べてくださいよ」

のと：「いやでも……」

　という攻防戦がしばらく続き、「せーの」の合図で食べてみると、サクサクと香ばしく、上品な味わいのゴキブリ。スナック感覚で食べることができました。思い切って口に入れてみる勇気って大事だな。

　強烈な見た目に反し、意外とおいしいバッタとゴキブリ。特にあれほど大っ嫌いだったゴキブリをゴリゴリ食べれたことは、後世に語り継ぎたいほどです（しかも一番おいしかった）。

チョーのあとがき

　取材の後友人何人かに「ゴキブリをこの前食べたんだけど」という話をしたら、こちらが驚くくらいにドン引きされてしまった。けれど調べてみたところ、ゴキブリははるか昔から食べられていることが文献にも残っているらしい。

　もちろん、食用以外のゴキブリは衛生面で危険だが、漫画でも述べた通り、心を込めて食用ゴキb……いや、デュビアを育てている業者があり、タイ、東南アジア、中国、ブラジル、そして日本でも昔から食べられている。今回初めて食べてみて、臭みもほぼなく、淡泊で非常に食べやすかった、というのが正直な感想だ。

　部屋に出たら絶対に無理な昆虫ナンバーワンというイメージしか無かったゴキブリに、こんなさまざまな特性があったなんて。こんなに愛されていたなんて。皆さんも一度、全ての先入観念を捨てて食べてみてほしい。