コラム
何か見覚えある! 水道の「蛇口」の「蛇」は、もともと“あの動物”だった
生き物の口から水が出るのは、デフォルト設定。
advertisement
現代日本の便利さを表現する言葉に「蛇口をひねれば、水が出る」というものがあります。よく考えてみると、確かにきれいな水が簡単に手に入るのは、当たり前のことではないかもしれません。
ですが、もう1つ気になるのは「なぜ水道の口に『蛇』の字が入っているのか」ということ。今回は蛇口の由来をご紹介します。
水道に“蛇の口”がある理由
日本で初めて近代的な水道がつくられたのは、明治20(1887)年。当初はイギリスから輸入した出水口が使われており、ライオンの口から水が出るようになっていることから、「獅子頭共用栓」と呼ばれていたそうです(路上に設置される“共用”の水道だった)。
advertisement
ヨーロッパでは「ライオン=水の守護神」とされていることから、そのような出水口が作られていたのだとか。しかし、日本では龍が水の守護神であることから、モチーフを入れ替え「龍口付き共用栓」が作られるように。一説には、「さらに龍がヘビと混同された結果、この『龍口』から『蛇口』という名前が生まれた」といわれています。ライオンから龍、ヘビと生き物の名前が変わっていったというわけです。
ちなみに、蛇口は動物の名前が使われやすい場所らしく、蛇口を指す英語「cock」、ドイツ語「hahn」にはニワトリという意味が。また、日本では「カラン」という名称が使われることがありますが、これはオランダ語の「kraan(鶴)」に由来するといいます。
主要参考文献
- 水道の「蛇口」という言葉の語源を知りたい(レファレンス協同データベース)
- 動物名から道具名へ : メトニミ・メタファ・意味の変化(慶應義塾大学/川口順二氏)
関連記事
「40-32÷2=?」この問題、解けますか?
理系にはすぐ解けて、文系には解けない、とんち問答のような問題がネットで話題に。21年前のワープロ「書院」で2018年にインターネットをしたら、無間地獄に突入した
ネット機能を搭載した21年前のワープロで、2018年のネットの世界を見てみました。まったく読めねェ! 「山梨県にしかない漢字」が存在する
正体不明の幽霊漢字とは……。これ12歳が解けるの!? 超難関「灘中学」の入試問題「初日の出を2回見るには?」を解いてみた
あなたは最強小学生に勝てるか?「16×4は?」「68-4だから64」 小学1年生の掛け算の計算方法が斬新だと話題に
発想が見事。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.