せやかて工藤! 「服部」と書いて「はっとり」と読むのはなぜなのか?
もろたで工藤!
もはや国民的マンガ・アニメとなった「名探偵コナン」。この作品に登場する人気キャラクターに「服部平次」がいます。「西の服部、東の工藤」と、工藤新一と並び称される高校生探偵です。
さて、彼の名字「服部」は、何と読むでしょう?
なんでそう読むの?
別にひっかけではなく、答えは「はっとり」なのですが、よく考えると「服部」と書いて「はっとり」と読むのは、かなり不思議です。素直に読めば「ふくべ」にでもなりそうなものですが……。海外のコナンファンも戸惑っていることでしょう。
しかし、「服部」は珍名字というわけでもなく、割とありふれた名字です。知り合いに一人はいるのではないでしょうか。
では、この「服部」という名字は、なぜ「はっとり」と読むのでしょうか? その起源を探ってみましょう。
古代から存在した
時代は古墳時代にまでさかのぼります。大化の改新(646年)以前の日本では、大和朝廷の直下に技術者集団が属していました。彼らは、朝廷のために働くか、物資を納めるかして仕えていました。例えば、祭祀を担当した「忌部(いんべ)」や、刀剣を生産した「鍛冶部(かぬちべ)」などがいて、まとめて「品部(しなべ)」と呼ばれていました。
品部の中には、機織りの技術を持つ者もいました。彼らはもともと「はたおりべ」と呼ばれていましたが、やがて「はとりべ」と短縮されました。この「はとりべ」がすなわち「服部」、衣服に関する品部ということなのです。
やがて「はとりべ」の「べ」は省略されるようになり、「はとり」→「はっとり」と現在の形になったのです。
ルーツを探ると面白い
「服部」という名字は、なんと古代日本の職業に由来していたことが分かりました。もし興味が湧いたら、自分の名字の由来も調べてみると面白いかもしれません。
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