コラム

もともと別物だった「リバーシ」が「オセロ」の別名になった理由

実はルールが違うとか。

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 白黒の石を交互に打ち合うボードゲーム「オセロ」。「リバーシ」という表現を目にすることもありますが、「言い方が違うだけで、同じゲーム」と認識している人が多いのでは?

 しかし、両者の成立をたどってみると、本来は別のゲームでルールも異なるのだといいます。一体、どういうことなんです?

「リバーシ=オセロの別名」として使われるようになった理由

 オセロは長谷川五郎氏発案のもと、1973年に誕生。公式サイトによると、同氏が少年時代に遊んでいたゲームを商品化したものだそうです。「オセロ」「Othello」という名称は、メガハウス社の登録商標になっており、代わりに「リバーシ」という表現が使われることもあります。

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 では、「リバーシはオセロの別名なのか」というと、本当はそうではありません。リバーシは19世紀イギリスで誕生したといわれており、明治時代の日本でも「源平碁」として知られていたとか。

 ルール面でもオセロと異なる点があり、例えば、中央四マスの石の初期配置は自由(※)だったといいます。また、オセロプレイヤー・中島哲也氏(八段)によれば、リバーシにははっきりしたルールが定められていなかったとか。

※オセロは、中央4マスに白黒の石を交差させるように配置した状態でゲームスタート。一方、リバーシは「双方のプレイヤーが順番に、中央4マスの好きな場所に石を置いていき、そこから石の取り合いが始まる」というやり方。このため、オセロと同じ出だしになることもあれば、違う場合もあります。

 このような歴史的な経緯があることから、オセロは「リバーシのルールを整備し、ゲーム性を高めたもの」などと説明されることがあり、米国オセロ協会は「(両ゲームは)厳密に言えば異なる」としています。

 では、どうしてオセロとリバーシは同義語のように扱われているのか。この点について、同協会は以下のように説明しています。

 「オセロは商標だが、リバーシはそうではなかった。そこで、多くのWebサイトやソフトウェアメーカーたちが、ライセンス料の支払いを避けるために、オセロのことをリバーシと呼んだ。多くの人々が、リバーシのことを『オセロと同じゲーム』『似たゲーム』と捉えていたから、その混乱から利益を得ようとしたのだ」。

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