「ヲタ芸みたい」「映画泥棒」 高校生が研究した「二重振り子」の動画、カオスな動きにTwitter大反響
二重振り子が作ってみたくなる……。
現役高校生が「僕らが研究してた二重振り子を見てもらいたい」と投稿した動画がTwitterで人々の好奇心をくすぐっています。カオスな動きが見てるだけで面白い。
物理・化学部として活動していた現在2年生の「かさけん」(@kasaken3942)さんが同部活の引退を機に公開したもので、二重振り子を実際に揺らすところから撮影。ちなみに二重振り子とは、振り子の先に振り子が連結したもので、非周期的な運動「カオス」が生まれることで知られています。動画ではその予測のできないユニークな振り子の動きを約1分間観察できるのですが、これは何度見ても興味深い……。
Twitterでは5万回以上リツイートされるなど注目を集め、その独特な動きを科学的に考察しようとする声以外にも、「ヲタ芸に見える」「ヌンチャクを振り回しているみたい」の声や、「NO MORE 映画泥棒」のカメラ男を思い浮かべる人もいるなど、さまざまな反響を呼んでいます。確かに言われてみると踊ってるように見えなくもない?
かさけんさんの所属していた物理・化学部は25人ほどおり、物理は「二重振り子」で化学は「カテキン」と「鉛蓄電池」と、3つの班で活動。今回の二重振り子の研究では、保有する力学的エネルギーが小さいと二重振り子がカオス的運動をしないことから、カオス的運動が始まるエネルギーの転換点をまず調査。また2つの剛体(力を加えても変形しない物体)の大きさや質量を変えて、転換点と剛体の関係も調べたとのことです。
ちなみに、剛体の大きさや質量を変えた場合に振り子の軌道はどのくらい変わるのか聞いてみたところ、「剛体を変えると軌道もかなり変わります。これは剛体の条件だけでなく動かしたときの角度や速度が少し変わっても軌道はかなり変わります」とのこと。「こういった初期値のちょっとした変化が大きな変化になるような性質を初期値鋭敏性といってカオス理論の定義の一つにもなっています」とかさけんさん。カオス理論に関してはなるほどわからんですが、ワクワクする題材なのは間違いない……!
以前には二重振り子や三重振り子のシミュレーション動画が話題になりましたが(関連記事)、いろいろな意味で人間の好奇心を刺激する要素が強くあることをあらためて感じた動画でした。
画像提供:かさけん(@kasaken3942)さん
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