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Twitter新プロダクト責任者が語るTwitterの「4本の柱」 新機能への言及も

Periscopeの共同創業者で、Twitterのプロダクトリードに就任したケイヴォン・ベイポーさんを取材しました。

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 Twitterのプロダクト戦略を統括するケイヴォン・ベイポー(Kayvon Beykpour‏)さんが11月15日、6月の就任後初めて来日し、メディア向けの共同取材でTwitterの今後のビジョンについて語りました。以下、約1時間の共同インタビューと、その後に行った20分程度の個別取材の模様をお伝えします。

ケイヴォン・ベイポーさん

Twitterの4本柱

 ベイポーさんは共同インタビューの中で、現在Twitterの指針となっている“4つの柱”について説明。挙げられたキーワードは<健全性>、<会話>、<情報の把握のしやすさ>、<ユーザーからのフィードバック>。

 特に日本のユーザーが関心を寄せそうだったのが、最後に挙がった<フィードバック>について。「日本でのTwitterの使われ方が世界の使われ方になっている」と語るほど、日本の市場を重要視しているというベイポーさん。ハッシュタグ、「@」、「リツイート」といったTwitterの基本機能も、当初はユーザーの自然発生的な利用方を参考に実装したものだったことに触れ、今後予定している新機能として“重要なツイートを上位に表示させるモードと、旧来の時系列順で表示するモードの簡単切り替え機能”を紹介しました(関連記事)。

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2タップで切り替えができるようになります

 ツイートを時系列順に表示できるようにしてほしいという意見は、日本のユーザーからも根強かったもの。9月には「設定とプライバシー→コンテンツ設定→重要なツイートをトップに表示」の手順で時系列順の表示に切り替えるようになりましたが(関連記事)、それがよりカジュアルに変更できるようになります。

 新機能では、アプリ右上に常時表示されるスイッチをタップすることで、手軽に「重要ツイート表示」のオン/オフを切り替えられるように。これは利用シーンが異なるユーザーに応えるためでもあるとベイポーさん。

 普段は細かくツイートをチェックしていて時系列順で見たい人でも、しばらく見ていなかったときにはハイライト機能でより効率よく情報がキャッチアップできるようになると、その利便性について説明しました。同機能はまだテスト中で、一部のユーザーに試験的に開放している段階ですが、できれば年内にも正式リリースしたいとのこと。

 次に目新しかったのは3番目の柱、<情報の把握のしやすさ>について。例えばあるスポーツについて正確な情報を得ようとする場合、従来であればチームや選手の公式アカウントに加えて、ジャーナリストといった有識者など、有益なアカウントを複数フォローする必要がありました。

 そんな中、Twitter初心者にも同じように情報を共有してもらう方法として考案されたのが、今後実装を予定している「イベント(Events)」機能。トピックごとにTwitterのキュレーションチームが現在のモーメントのようなツイートまとめを作成。冒頭には動画が表示できる仕様になっており、アプリ上で画面をスクロールすると動画画面が小さく縮小され、スクロールに合わせて表示され続けます。これにより、動画の情報とツイートのまとめを同時に閲覧することが可能に。

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 このイベント機能に代表されるように、「そこだけ見れば情報が集まる状態にする」ことを目標に、ユーザーが情報を収集しやすくする工夫を進めていくとのこと。Twitterは2015年に動画配信アプリ「Periscope」を買収しており、ベイポーさんはその共同創業者でもあります。そのベイポーさんがプロダクトリードに就任したことにより、Twitterが動画コンテンツとの融合を推進するのは自然な流れに思えます。

新機能を実演するベイポーさん

 残る2つの柱が、<健全性(Health)>と<会話(Conversation)>

 <健全性>は同社が3月以降大々的に取り組んでいるもの。Twitterを公共的な場として、安心して会話できるようにする重要性――具体的には、スパムや誹謗中傷を繰り返すアカウントを運営に報告し、ブロックできる体制の構築などが挙げられていました。また、<会話>については読んで字のごとく、コミュニケーションこそがTwitterの強みであるということ。Twitterでは「誰かが“燃料(Fuel)”となるツイートを投稿して初めて活発な会話が展開される」として、シンプルに誰でも会話に入れる枠組み作りに今後も取り組んでいくとしました。

ベイポーさんの取材前の投稿

「TikTok」の方向性ではない

 短い時間ながら、個別取材をする機会にも恵まれました。既に触れた通り、ベイポーさんはPeriscopeの創業者でもあるため、まずはPeriscopeがTwitter傘下になってからどのように変化したかを伺いました。

 Periscopeは当初、24時間で動画が消える仕様だったといいますが、リリースから半年ほどで動画はデフォルトで自動削除されない仕様に変更されました。結果的に動画配信では「より重要な発言がされるようになった」と、ベイポーさん。

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 さらに2018年に一気に存在感を増した動画主体のSNS「TikTok」の存在についても聞いてみると「楽しいアプリですが、ライブ配信を行うPeriscopeとは性質が異なります」と回答。「レコメンド機能がすばらしい点はエンジニアとして興味がそそられますが、私からTikTokに意見する立場にはないですよ」と、Twitterが目指す動画の活用がTikTokの方向性とは異なることを強調しました。

 なお、2017年1月にサービスが終了した「Vine」のような機能の復活の可能性についても聞いてみたところ「VineもTikTokのように楽しくクリエイティビティあふれるアプリでしたが、現在のTwitterとは方向性が違います」と、復活をきっぱり否定。あらためて、シンプルかつ健全性を重視したサービスを目指していく姿勢をのぞかせました。

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