インタビュー

ムスリム女子が和の装い! 古都で「和柄ヒジャブ」がじわり増えるワケ(2/3 ページ)

着物とヒジャブが奇跡のマッチ!

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苦い経験から始まった“ムスリムフレンドリー”

 東大寺など世界遺産があり、京都とともに古都と呼ばれる奈良は、近年外国人観光客からの注目が集まっています。JR奈良駅に近い「わぷらす奈良」は、着物のレンタルや着付けに加え、茶道や殺陣などの文化体験も可能。そして、2017年6月から、和柄ヒジャブのレンタルと販売を行っています。

たくさんの着物が並ぶ店内

 和柄ヒジャブのサービスを開始する以前から、ムスリム女性が着物のレンタルに来店することはあったものの、当時は本人のヒジャブを着用した状態で着付けをしていたといいます。シンガポールの旅行代理店の女性から「和柄のヒジャブを作ってみては」という提案があり、「ムスリムの方にも着物文化を楽しんでいただきたい」という思いで和柄ヒジャブ作りを開始しました。

店内にある「和のエンターテイメント劇場」での殺陣体験

 「わぷらす奈良」を運営しているのは呉服屋さん。絹の着物をリメイクしてヒジャブを作っています。ヒジャブを留めるためのブローチも着物の生地で制作。

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 ムスリムの女性は着物を選ぶとき、自分の持っているヒジャブと着物の色が合うかどうか大変気にするので、店で着物とそれに似合う和柄のヒジャブがセットで選べるサービスはとても好評とのこと。

上品なヒジャブとブローチ

 「トリップアドバイザー」にムスリム女性からコメントが書きこまれたり、イスラム教徒に向け日本の情報を発信するサイト「ハラールメディアジャパン」で取り上げられたりなど、反響が多数あったそうです。

ハラールメディアジャパンの取材の様子

 和柄ヒジャブのレンタル・販売に加えて、ムスリムの男性の着付けの際はスタッフが長手袋をして直接触れないようにする、礼拝スペース、礼拝マットの貸し出し、ハラル対応の飲食店の案内など細やかな対応をしています。

和柄ヒジャブを身につけてニッコリ!

 ムスリム向けのサービスを充実させたきっかけは苦い経験から。2016年の12月、インドネシアから団体のお客さんが来たとき、ハラル対応のレストランが奈良公園の近くにあるかという質問に答えられなかった経験から、「ムスリムのお客さまにも奈良を満喫していただきたい」と考え、文化や習慣などを勉強会で学ぶように。今では奈良でたったひとつ、企業をあげての「ムスリムフレンドリー」だと自負しています。

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