「ペイペイ使えます」 30円の釣り堀がある街、【曳舟】に残る“昭和”(1/3 ページ)
「名前しか知らないあの街」に自転車で行ってみる。
曳舟駅ってご存じですか?
「ひきふね」と読みます。都内在住の方でも「聞いたことない」って言われることの多い駅名ですが、東京都墨田区東向島二丁目にある東武鉄道の駅です。伊勢崎線と亀戸線が乗り入れてまして、亀戸線の起点でもあります。1902年(明治35年)開業なので100年以上の歴史を誇ります。
曳舟駅はスカイツリーで有名な押上駅の近くで、じつは徒歩圏内。押上はすっかり観光地化したものの、曳舟駅は今も昭和の香りが残る情緒あふれる街のようです。
「駅名は知っているけど、訪れたことはない」
そんな街にあえて足を運び、徒然なるままに探索してみる。そんな休日の過ごし方があってもいいと思うのです。旅は道連れ世は情け、全ての街は誰かの地元、きっと愛する人がいる、別れはいろいろあるけれど、会うが別れの始めとは、貴方はなぜなぜ私を捨てた、つらく悲しい街の歌。
それでは出かけてまいりましょう。
中山順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。freee株式会社勤務&経営ハッカー編集長。ブログ「サイクルガジェット」運営。
ロードバイクが好きすぎる筆者の過去記事
そもそも曳舟駅ってどこにあるの
このへんです。
隅田川と荒川の間にあります。スカイツリーのそばって覚えておけばOK。
二度見せざるを得ないユニークなお店がいっぱい
駅周辺を15分ほどかけて入念に走り回った結果、「そこらじゅうの店名がとにかくユニーク!」ということに気付きました。
とうざいなんぼく……? 居酒屋ですよね。
何屋さんなの? ねぇ! 一体何を扱っているの? なんとなくリサイクルショップっぽいけど、店名から業態が1ミリも予想できない。
そういわれましても。
国境の長いトンネルを抜けて……はいませんが、雪国がありました。
きっとバルセロナの郷土料理が食べられる……のでしょう。
ジローはまだいいとして、ほかにも「はなや」って喫茶店もあって「紛らわしいっ」って思いました。
曳舟からアメ横への宣戦布告。
謎の納豆・豆腐推し。
「パーマ朝」と「居酒屋きんぎょ」が相まみえる。きんぎょのフォントが味わい深い。
もうちょっとこう……なんかそれっぽい店名があったような気がしてならないんですが。どんな紆余曲折を経てこの店名になったのか、オーナーさんに聞いてみたい。
曳舟駅近くには銭湯があります
シャッターに既に富士山が描かれてある。アーティスティックでじつに良い。
手ぶらでも入浴できて、なんと3点セットでたったの120円! 安すぎる。昭和のころから価格が変わっていないんじゃないか。
駅西側にある「鳩の街通り商店街」に迷い込んでみたら、現役の公衆電話が。
公衆電話を目にしたの何年振りだろう? あまりに懐かしいのでボックスの中に意味もなく入ってみた。この狭さが心地よい。
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