的確な描写に「弓道警察」も納得? 「スター☆トゥインクルプリキュア」の弓道描写がスゴかった:サラリーマン、プリキュアを語る(3/3 ページ)
個人的には「弓道警察」は人の心が生み出した形而上の存在だと思っています。
多様性が当たり前の世界を描く
「スタ―☆トゥインクルプリキュア」のプロデューサーである、東映アニメの柳川さんはWebや雑誌などさまざまな媒体で、「スター☆トゥインクルプリキュア」は「多様性」を描くのではなく、「多様性が当たり前の世界」を描いていきたい、と語っています。
「多様性はすでにそこにあるものなので、あえてそれを主張する必要はなく、それが当たり前の世界を描いていく。そして子供たちがこの先『多様性が当たり前の世界』で生きていくためにはイマジネーションが必要である」としているのです。
そのため「スター☆トゥインクルプリキュア」のオープニングの歌詞に「ムゲンダイマジネーション」、エンディングの歌詞にも「想像力から始まる」などイマジネーションの大切さを伝える表現が使われているのではないかと、僕は思うのです。
「多様性が当たり前の世界」において、知らない子とお友達になるにはどうするの?
友達とケンカしちゃったらどうするの?
お互いの考えが衝突しちゃったらどうするの?
そんなときは、想像力を働かせよう。
自分の一方的な価値を押し付けるのではなく、相手がどんなことを考え行動しているのか、どんな思いでいるのか、想像力を、イマジネーションを働かせよう。そして、自分のイマジネーションも大切にしよう。自分の思いをお友達に伝えよう。そのための手助けをプリキュアがするよ。
そんなことを「スター☆トゥインクルプリキュア」という作品を通して、子どもたちに伝えているのだと僕は思っています。
世界はすでに多様性にあふれています。
それは決して楽しいだけではなく、つらいこともたくさんある未来です。そんな未来へ生きる子どもたちへのプリキュアからのメッセージ。「多様性はそこにあるよ。イマジネーションの力を信じよう」。
それは頭の固いオトナでは難しいのかもしれませんが、これからの世界を生きていく子どもたちにきっと届くはずです。そんなイマジネーションをもった子どもたちがこの先の未来を作っていくのだと思います。
2018年のプリキュア、数字も絶好調でした!
2019年5月9日、バンダイナムコホールディングスの決算短信が発表されました。
2019年度3月期決算(2018年4月~2019年3月)のバンダイのプリキュアのトイホビー売り上げは「101億円」でした(トイホビー売り上げ:玩具、アパレル、食玩、文具、生活用品などです)。
これは前年の81億円から20億円も上回る結果(昨対124.7%)です。トイホビー売り上げとしては6年ぶりに100億円を突破しました。「HUGっと!プリキュア」の好調や、プリキュア15周年の商品展開の好調などが主要因だと思われます。
また、5月14日に発表されたプリキュアの制作会社、東映アニメーションの決算でもプリキュアの国内版権売り上げは9億700万円(昨対123.4%)と、前年を大きく上回りました。
2018年のプリキュアは絶好調な推移でした。2019年も好調を維持できると良いですね。
毎週日曜8時30分より
ABC・テレビ朝日系列にて放送中
(C)ABC-A・東映アニメーション
関連記事
平成のプリキュアは、いかに“2度の危機”から復活したのか マクロ視点から振り返る
平成最後のプリキュア記事、気合入れて書いたら1万字を越えちゃいました。プリキュアも場合によっては“侵略者”となる 価値観の衝突を描いた「スター☆トゥインクルプリキュア」第8話がアツイ
「スター☆トゥインクルプリキュア」宇宙進出、本格始動です!「オヨ~」が口癖 宇宙人プリキュア“キュアミルキー”は2本の触覚かわいい 「スター☆トゥインクルプリキュア」2月を振り返る
「HUGっと!プリキュア」の最終回にも少し触れています。全人類がプリキュアになった日 「HUGっと!プリキュア」が示した「こうでなければならない」からの脱却
この記事は最終回1話前の第48話の時点で書いています。プリキュアはあと100年続く 「HUGっと!」から「スター☆トゥインクル」へ、1年の振り返りと“2018年の奇跡”
2018年のプリキュアの出来事を振り返りました。14歳の娘と、8年ぶりにプリキュア映画を見に行ったお話
2018年のプリキュア映画は、女子中学生をも劇場に呼び戻す力がありました。歴代プリキュア55人+αが勢ぞろい HUGプリ第37話「奇跡のBパート」で何が起きたのか
僕はその日、確かに「奇跡」を見たのです。プリキュアって今、何人いるの? 気になったので調べてみた結果
「プリキュアは何人いるのか?」問題は永遠に答えの出ない超難問なのです。「なんだあの動きは?」「板岡錦だ!」 プリキュアがカッコよく動く、アニメーター板岡錦の世界
板岡錦さん、初の作画監督、おめでとうございます。全ての原画をたった1人で 「キラキラ☆プリキュアアラモード」第36話を支えた青山充という伝説
あきらさんが頭なでなでされる姿、かわいかったです!!「女の子同士が手をつなぐ」ことから始まったプリキュアが「男の子同士が手をつなぐ」までに至ったことに祝福を
「ふたりはプリキュア」から15年。当たり前のことが当たり前になる世の中に。3分に及ぶ「出産シーン」 「HUGっと!プリキュア」が子どもたちに伝えたかった“母の強さ”と”父の責任”
いつだって子どもに誇れる大人でありたいですよね。もう一度、新しいステージに 一発屋芸人を声優に起用する「HUGっと!プリキュア」が描く“再生の物語”
ダイガンさん、生きていて本当に良かった……。元クライアス社の3人が本当に楽しそうで何よりです。「子どもを持つことだけが、女性の幸せではない」を描いていく「HUGっと!プリキュア」のすごさ
キュアマシェリとキュアアムール……今年のプリキュアは何もかもが……すごい……尊い……。“13の数字”から見るプリキュア通算700回 一番多い色は? アルバムは何作つくられた?
「HUGっと!プリキュア」第15、16話がすごすぎて、思考が追い付かない……。「応援なんて誰にでもできる」という正論に、プリキュアはどう立ち向かったのか? 「HUGっと!プリキュア」開始3カ月を振り返る
まだ4分の1が終わっただけなのにこの密度。2018年のプリキュアはとにかくすごいぞ。「映画プリキュアスーパースターズ!」 僕が思う“ただ1つ”の残念な点と、それでもこの映画が最高な理由【ネタバレあり】
2018年のプリキュアの勢い、本当にすごいことになっている。悪の組織も「稟議」を通す時代 「HUGっと!プリキュア」のクライアス社が社会人をザワつかせる
「HUGっと!プリキュア」、育児の丁寧な描写が光ります。2018年「HUGっと!プリキュア」が神アニメになる5つの理由
「HUGっと!プリキュア」今から楽しみです。「キラキラ☆プリキュアアラモード」が大成功を収めた5つの理由
この時期はプリキュアロスと新しいプリキュアへの期待で複雑な気持ちになります。プリキュアは、平均15分50秒でラスボスを倒す
あと1回でキラキラ☆プリキュアアラモードが終わるなんて悲しい……。「妖精ペコリン」が「キュアペコリン」に 妖精がプリキュアになれる確率は何%なのか調べてみた
じゃあもう、リオ君もビブリーちゃんもプリキュアってことでいいじゃん。脚本家・坪田文は、なぜキュアマカロンの「弱さ」を描いたのか?
琴爪ゆかりさん、キラキラ☆プリキュアアラモードで「最も成長した」キャラですよね。自分に合ったプリキュアの見つけ方 2017年の「最も再生数が多かったプリキュア第1話」から考える
ここまで大差がつくとは思いませんでした。娘を、プリキュアにするために就くべき職業5選
サラリーマンにも希望はあります。歴代プリキュアの「決め技バンク」で一番長い技って? 実際にストップウォッチで測ってみた
ストップウォッチ片手に本当に測定しました。これは福音である 「プリキュア男子」という多様性についての考察
「プリキュア論」をどうしても書きたかったので、いつもと文の雰囲気が違います!「闇堕ち」の対義語は「光堕ち」? プリキュアで使われている謎の言葉
「光堕ち」という言葉がいつから使われだしたのか、調べてみました。「映画ハピネスチャージプリキュア!」の興行収入はなぜ半減した? 2014年の出来事から考える
映画キラキラ☆プリキュアアラモードが絶好調の今だからこそ、語るべきことがある。今までのプリキュア映画とは540度違う? 「映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリっと!想い出のミルフィーユ!」レビュー
映画キラキラ☆プリキュアアラモード。とにかくね、ものすごい映画でした。プリキュア映画歴12年の筆者が教える、大人のプリキュア映画鑑賞法
第37話は映画との連動回。ビブリーちゃんのツンデレっぷりがかわいかったです。プリキュアが「手をつなぐ」意味とは?
プリアラ第35話レビュー。「2人はどうして友達なの?」への回答はあおいちゃんらしいものでした。プリキュア恒例の入れ替わり回は「自分らしく生きる」ことの意味を問う
猫になっても全く動じないゆかりさん、さすがです。ニチアサ改編でプリキュア人口が増える? 「さあ、プリキュアを始めよう」
「プリキュアの数字ブログ」の管理人・kasumiが、毎週プリキュアの魅力をお届けします。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.