レビュー

「腐女子、うっかりゲイに告る。」7話大演説を考察 体育館の壇上から「We Will Rock You」に乗せて腐女子をカミングアウト(1/2 ページ)

紗枝の演説スキル、高すぎるよ!

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 三浦紗枝(藤野涼子)が「We Will Rock You」に乗せて腐女子をカミングアウト。「腐女子、うっかりゲイに告る。」(NHK総合・土曜23時30分~)第7話。これまでも絶妙な空気読めない力で、何かと暗くなりがちな安藤純(金子大地)を救ってきた紗枝。今回は、過去最大級の空気読めない行動で学校を動かす!?

紗枝(藤野涼子)が過去最大級の空気読めない行動で純(金子大地)を救い、学校を動かす!? イラスト/北村ヂン

体育館の壇上で腐女子カミングアウト

 学校中にゲイバレした上に、追い詰められて飛び降り騒動まで起こしてしまった純。もう高校を辞めて関西に引っ越そうと考えていたようだが、(一応)彼女の紗枝から、終業式だけでも来てほしいと頼まれる。紗枝がコンクールに出した絵が表彰されるというのだ。

 そうはいってもさすがに行きづらいと悩むが、行きつけのカフェバー・オーナーのケイト(サラ・オレイン)から、

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 「逃げてもいい。でもね、自分からは絶対に逃げ切れないよ。今じゃなくてもいいから、どこかで戦う覚悟を決めなさい」

 と言われ、終業式に出ることを決意する。

 体育館で行われた表彰式。壇上に上がった紗枝は、校長のマイクを奪い取り「私は、BLが大好きでぇ~す」と、とんでもないカミングアウトをはじめた。

そこでキスする必要あった!?

 体育館の壇上をジャックして演説を続ける紗枝を取り押さえようとする教師たち、それを阻止しようと、次々と壇上に駆け上がるクラスメイトたち。いかにも青春ドラマやアニメにありそうな熱い展開だ。

 自分が腐女子であること。中学時代、クラス内で腐女子バレして友達がいなくなってしまったこと。純と付き合うようになった経緯から、初体験に失敗した話、ゲイが発覚した話……。

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 QUEENの「We Will Rock You」をバックに、面白エピソードなども織り交ぜながら、メチャクチャ軽妙なトークを繰り広げる紗枝。アンタ、演説スキル高すぎるよ!

 ただ、ゲイの件はすでに学校中に広まってしまっているからいいとしても、初体験で勃たなかった件はふたりだけの秘密。わざわざバラさなくても……。

 紗枝としては、腐女子カミングアウトをすることで純の気持ちに寄り添い、ふたりの関係を赤裸々に語ることで、学校内で広がっているであろうゲイに対する偏見を払拭しようという意図があったのだとは思う。

 しかし、ゲイがバレた学校に来るだけでもかなりハードルが高いのに、壇上からマイクを使って自分の性指向や、勃ったの勃たなかったのと言及されるのはどう考えても拷問! 傷口に塩を塗り込むどころか、おろし金で傷をゴリゴリ削り取るくらいの乱暴なショック療法だ。

 「安藤! テメエはいつまでそこでボーッと突っ立ってんだよ! 自分はホモだから、苦しんでるから、他の誰よりも一番自分がかわいそうだって思ってんだろ!」

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 ゲイであることをクラス中にバラした、今回の問題の元凶である小野雄介(内藤秀一郎)からうながされ、純も壇上に。さ……晒し者じゃないか! その上、

 「ねえ、キスして。……こんな簡単な問題も解けないの?」

 確かにここでキスでもすれば、シーンとしては派手で締まるのだが、ゲイへの偏見をなくすための演説だったはずなのに、最後に女子とキスしちゃったら意図がブレちゃわない!?

 先週、「言っておくけど、私まだ安藤くんと別れるつもりないから」と言っていた紗枝だが、あの発言は本気で「ゲイでもいいから付き合い続ける!」という宣言だったのだろうか。

7話のびっくりシーン。そこまで言う必要あった? イラスト/北村ヂン
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