「腐女子、うっかりゲイに告る。」7話大演説を考察 体育館の壇上から「We Will Rock You」に乗せて腐女子をカミングアウト(2/2 ページ)
紗枝の演説スキル、高すぎるよ!
隠れゲイの心に響け!
感動的な雰囲気ではあるものの、イマイチ意図が分からなかった体育館での演説だったが、この騒動が他学年の隠れゲイの心に響き、純に声をかけてきたのはいい話だった。
全人口に対するLGBTの割合は約9%程度という調査結果があるようだが、それを踏まえると純以外にも自分の性自認や性指向に悩みを抱えている生徒がクラスにひとりやふたり、全校では相当な数がいてもおかしくない。
純が入院している間にクラス内で行われた同性愛についての話し合いでは「同性愛は異常だ」なんていう人はおらず、「どんな形でも人を愛するのは素晴らしいことだ」という結論になったそうだが、それでも、クラスにもうひとりくらいいてもおかしくないLGBTの生徒が名乗り出ることはなかった。
純が自殺未遂をしたという空気もあり「同性愛は異常じゃない」派が優勢を占める中でも、小野は、
「同性愛は気にしないと口では言ったって、実際に明かされたら気になるに決まってる。同性愛者はそれを分かってるから打ち明けないんだろう? なのに聞こえのいいことばかり言うのは卑怯じゃないか」
という直球の発言をしていたという。口に出さないまでも、身近に同性愛者がいると知った高校生のリアルな意見ではないだろうか。
ほとんどの人は、同性愛者を差別しようという気持ちは持っていないと思われるが、それは「偏見がない」ということにはならない。金八先生がいくら熱い授業をして「15歳が子どもを産むこと」を擁護しても、完全に偏見をなくすのは難しいのと同じ事だろう。
ただ、ゲイに対する偏見を消すのは不可能だとしても、「同じ悩みを抱えている人がいた!」ということを知り、隠れゲイの彼が救われたのだとしたら、純が「勃たなかった」ことをバラされた甲斐もあるってもの……なのかな……? 学校中からゲイであることを知られつつ、異性とメチャクチャ心を通じ合わせ、キスまでしてしまう複雑な立場となった純。紗枝との関係はどんな結末を迎えるのだろうか。今夜、最終回!
これまでの「腐女子、うっかりゲイに告る。」
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腐女子描写が「キャラ」になってるのが惜しいドラマ。
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