ゲイの悲劇をAIDS以外の方法で描いてほしかった「腐女子、うっかりゲイに告る。」4話 “ゲイバレ”に金子大地が自虐的に言い放つ「好きなんでしょ? ホモ」(1/2 ページ)
「なぜ僕たちのような生き物が必要なんだ?」親友の死に絶望した純、純がゲイであると知ってしまった紗枝。
恋人がAIDSで死、それを追って自殺と、携帯小説感のある展開になってきた「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」(NHK総合・土曜23時30分〜)第4話。
彼女との初体験に失敗した上に、チャット仲間の同性彼氏がAIDSで死んだことを知らされ、メチャクチャ不安定になっていた安藤純(金子大地)。関係を修復すべく、温泉デートに臨むが……。
AIDS&後追い自殺&ゲイバレ
常に純の良き相談相手となってくれていたチャット仲間ミスター・ファーレンハイト(声・小野賢章)の「彼」がAIDSで死んだ。
これまでポジティブなメッセージで純を励ましてきたファーレンハイトだが、さすがにショックが大きかったようで、
「もし僕が死んだら、僕が彼からもらった『QUEEN II』を彼の墓に供えてくれ」
と不穏なことを伝えてくる。
一方、純は「普通」の幸せを手に入れるために告白を受け入れた彼女・三浦紗枝(藤野涼子)と初体験寸前までいきながら失敗したということで落ち込んでいた。ギクシャクしてしまった関係を修復するために、紗枝とBL先輩の姐さん&その彼氏とともに、日帰り温泉デートに行くことに。
紗枝と足湯につかりながら、いい雰囲気になっていた純だが、そこにファーレンハイトからの「遺書」が届く。AIDSで死んだ彼の後を追って自殺するというメールだ。ショックを受けた純は、紗枝を置いて走り出してしまう。その先でミラクル級の確率でゲイの彼・佐々木誠(谷原章介)に遭遇。そのまま抱きついてキス。
追いかけてきた紗枝に目撃されてしまった。
なぜ僕たちのような生き物が必要なんだ?
今まで、ファーレンハイトからのメッセージにたびたび救われてきた純だが、今回はファーレンハイトに心乱される形となった。
「すべての生物は子どもを作り、種を存続させるために存在するのだとしたら、なぜ僕たちのような生き物が必要なんだ?」
女性とのセックスに失敗し、彼の思う「普通」が手に入らないのでは……と悩んでいる時期に、両親にゲイであることがバレた上にまったく理解してもらえず、彼氏の通夜に参列することも許されなかったというファーレンハイトの告白は重かっただろう。
同じ同性愛者で、QUEENが好きで、一回り以上年上と付き合っている。共通点が多いだけあって、ファーレンハイトの身に降りかかった出来事は、そのまま純にも起こる可能性がある。
だからこそ「普通」の幸せを手に入れるため、紗枝と付き合うことにしたわけだが、ファーレンハイトからの遺書を読んでショック状態となった時に向かう先は、紗枝ではなく誠の方だった。
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