レビュー

福士蒼汰もっとしっかり!「4分間のマリーゴールド」6話 このドラマ、どんどん桐谷健太と横浜流星が魅力的に見えてくる(2/2 ページ)

みこと……余命宣告を受けている相手になんてこと言うのか。

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無力感にさいなまれっぱなしの福士蒼汰

 沙羅は一度承諾した結婚の約束を反故にする。廉の上司で長年連れ添った妻を亡くした原田(橋本じゅん)の姿を見て、みことを一人残すことがしのびなくなったからだ。みことはドーンと落ち込んで、廉に弱音を吐く。

 「俺は命を救うために救命士になった。沙羅のことも誰のことも死なせる気はない」

 「おお」

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 「こればっかり……」

 「なんだよそれ」

 「だって、そう言うだけで、俺、何もできてないでしょ。わかってるんだけど……言葉じゃ沙羅を救えないのは」

 「弱気になんなって」

 「一番辛いのは、沙羅が俺のためを思っていること。一番怖いのは沙羅のはずなのに、安心すらさせられない……俺はどうしたらいいかわかんないんだよ(号泣)」

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 みことは1話から6話まで、ずっと無力感に苛まれ続けている。見ているこちらとしては、やっぱり「しっかりしろよ」と言いたくなる。

 結局、みことは過去に自分が助けることができなかった心筋症の子どもの家を訪れ、母親(馬渕英里何)が「世界一の幸せ者です」と涙するのを見て、あらためて沙羅にプロポーズする。

 「沙羅のことが好きで、幸せだよ。そうやって暮らした今があれば、この先何があっても、どんな辛い日々でも生きていける。もし1人になったとしても、沙羅の家族で、弟で、恋人でいられたことだけで、俺は一生幸せだよ。でも、もうひとつだけかなうなら、沙羅の夫になりたい

 いや、みことさ、これ、お互い長く生きよう、という前提があれば、「もし1人になったとしても」なんてフレーズも受け入れてくれるだろうけど、一種の余命宣告を受けている相手に「(自分は)どんな辛い日々でも生きていける」とか言っちゃうかな? 今まで表せなかった自分の気持ちを正直に押し出したのはわかるけど、あまりにエゴじゃない? 

 まぁ、沙羅は泣いてみことのことを受け入れていたけど。死んだ子どもの話が、主人公を立ち直らせるための道具になってしまっているのも辛い。

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 主人公の2人がよろよろしている分、脇の桐谷健太と横浜流星がどんどん魅力的に映る。最後の食卓での笑顔も良かった。

ふたりを祝福する桐谷健太と横浜流星が魅力的 イラスト/まつもとりえこ

昔の恋人と再会

 本日放送の7話は桐谷健太が昔の恋人・磯山さやかと再会する。磯山さやか、ちょっとやせた? 今夜10時から。

大山くまお

ライター。「文春野球ペナントレース2019」中日ドラゴンズ監督。企画・執筆した『ドアラドリル』シリーズ発売中。

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