「売店には“駅そば”!!」「これ分かってるな……」 乗り鉄的「天空ノ鉄道物語」のディープな楽しみ方(前編):月刊乗り鉄話題(2019年12月版)(1/3 ページ)
けっこうすごいと話題の「天空ノ鉄道物語」。鉄道ファン目線で見どころを紹介! まずは「外周展示」の前編から。
2019年12月3日から2020年3月22日まで、東京・六本木ヒルズで「特別展 天空ノ鉄道物語」が開催されています。六本木ヒルズ森タワー52階、高さ218メートルの「天空」に忽然と現れた鉄道博物館。スカイギャラリーの展望フロアもフルに使って展開する鉄道ワールドが広がっています。
今回は乗り鉄目線で天空ノ鉄道物語の注目展示を紹介していきましょう。
天空の駅と「1号蒸気機関車」。1号蒸気機関車はさいたま市の鉄道博物館で実物が展示されているが、明治政府から長崎県の島原鉄道に譲渡されたあと、何度も改造されている。しかしこの模型は、実機を採寸後、残されていた図面を元に明治5年当時の姿を完全に再現している
「天空の駅」に到着した鉄道開業当時の1号蒸気機関車、何と「ダンボール製」
まずは「天空の駅」のある外周展示から。特別展はスカイギャラリー(外周)と森アーツセンターギャラリー(内周)で構成されています。外周だけならばスカイギャラリーの入場料1800円で見られます。「展望フロアに行ってみたら鉄道の展示があっておトクな気分」になれます。
「天空の駅」は高層ビル展望フロアならではの様子です。東京タワー方面の眺望を背景に、鏡面加工した床に空が映ります。
この駅に到着するかのように鎮座した機関車は、明治5年(1872年)に日本で初めて鉄道が開業した当時の「1号蒸気機関車」で、何と段ボール製です。制作者は段ボール工芸家の島英雄さん(関連記事)。この名で鉄道ファンは「おっ」と思うはず。デゴイチことD51形蒸気機関車や東海道新幹線車両の開発などで活躍した技術者、島秀雄氏と同音の名前です。実は島英雄さんもこの名前が縁で鉄道に興味を持ったそうです。
ロッド、車輪、レールの継ぎ目まで本物ソックリ。断面を見なければ段ボールとは気が付きません。島英雄さんは他にも、D51形、C62形、島原鉄道仕様の1号蒸気機関車を制作されています。これらの車両は熊本県玉名郡の「ホテルセキア」で常設展示されているそうです
電車の乗降扉がずらり、ふだん乗っている電車を探して遊べる「鉄道車両ドアインスタレーション」
壁一面に電車の乗降扉たちがずらり。ふだん乗っている電車を見つけられますか? 関東の大手私鉄を網羅する他、意外な隠れキャラもいます。
それにしても、扉一つにも各社のデザインの特徴が現れるものですね。ちなみに筆者にとって一番分かりやすかった扉は「えちぜん鉄道」でした。そこかよ……。
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