「恐れるべきは恐怖それ自体」 緊急事態宣言で総理がSNSデマへの注意呼びかけ 地方への移動も「厳に控えて」
トイレットペーパーデマの経験を繰り返さないように。
安倍総理は4月7日、特別措置法に基づく緊急事態宣言の発令を受け、「恐れるべきは恐怖それ自体」と、あらためてSNS上のデマやそれに基づいたパニックへの注意を呼びかけました。
7日19時から行われた記者会見での発言。総理は緊急事態宣言に関する対応について、海外で行われているようなロックダウン(都市封鎖)や道路封鎖などは行わず、電車やバスなどの公共交通機関も運行を続けることをあらためて明言。そのうえで、デマの拡散によりトイレットペーパーが不足する事態に陥ったことに言及しつつ、「見えない敵に大きな不安を抱くのは私もみなさんと同じ」と語り、「誤った情報によりパニックを起こしてしまうと、ウイルス自体のリスクを超える、甚大な被害をもたらしかねない」と、国民に対し冷静な対応を要請しました。また、中でも「地方に移動すること」については、地方には重症化のリスクが高い高齢者も多いとし「厳に控えていただきたい」と特に強く自粛を呼びかけています。
※画像は経済産業省のTwitterより
この他、総理は今後の感染状況について、このまま推移すれば2週間後には1万人、1カ月後には8万人を超えるとの試算もあると説明。これを防ぐためには人と人との接触機会を最低でも7割、できれば8割減らす必要があるとし、あくまで「自分が感染者かもしれない」という意識を持って行動することが、他人やひいては自分の命を守ることになると強調しました。また、事態が切迫していることを受け、特別措置法の権限はあくまで各都府県の知事が行使するものであるとしつつも、政府からも「生活の維持に必要な場合を除き、みだりに外出しないよう要請」すべきとの考えも示しています。
会見中、総理は再三、今回の緊急事態宣言について「政府や自治体だけの取り組みではこの緊急事態を乗り越えることはできません」「全てはみなさんの行動にかかっています」と、国民の協力を強く呼びかけました。既報の通り、日本では海外のように強力な権限によるロックダウンなどは行われませんが、それだけに国民一人一人の自主的な協力が重要となりそうです。
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