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「ヒープリは不遇だったと言わせるつもりはない」と語る悠木碧の思いに、僕たちができることサラリーマン、プリキュアを語る(1/2 ページ)

あらためて「ヒーリングっど プリキュア」は製作者に愛されている作品だと思いました。

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 「ヒーリングっど・プリキュア」(「・」はハートマーク)は不遇な作品である。

 コロナ禍の影響で2カ月間の再放送を余儀なくされ、全国各地で行われるはずだったイベントも軒並み中止、春の映画は二度も延期となり、玩具や関連グッズの売り上げも大きく落ち込みました。

 これを不遇と言わずして何と言うのでしょう。

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 だって、クリスマス前の商業的にも大切な日曜日に「秋の行楽」のお話が放送されていたのですよ。「ヒーリングっど プリキュア」は、新型コロナ禍に巻き込まれた不幸な作品なのです。

 自分はずっとそう思っていました。

 しかし、プリキュアたちはそうは思っていなかったようです。

 キュアグレース役の声優、悠木碧さんは「ヒーリングっど プリキュアを不遇だったと言わせるつもりはない」と力強く語っているのです。


「ヒーリングっど プリキュア」の主人公の一人キュアグレース(声:悠木碧)

kasumi プロフィール

プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。

ヒーリングっどプリキュアが置かれた状況

 2020年2月に放送開始したプリキュアシリーズ第17作「ヒーリングっど プリキュア」。

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 “地球のお医者さん”を掲げ、キャッチコピーは「手と手でキュン!ハートつないで地球をお手当て!」。病原体をモチーフにした敵「ビョーゲンズ」から地球を守りお手当するプリキュアが描かれます。

 この「ビョーゲンズと戦って地球をお手当する」という設定が、2020年初頭より猛威を振るった新型コロナウイルスと偶然にもシンクロしてしまうこととなりました。怪物「メガビョーゲン」は治療が遅れると、どんどん強くなり増殖して感染を広めていく設定も現実とリンクしてしまいました。

(※ただしWebの製作者インタビューではビョーゲンズの描写は、新型コロナを連想させないように注意をしている旨の発言もしています)。


キングビョーゲンと対峙(たいじ)する「ヒーリングっど プリキュア」の4人

 このコロナ禍はプリキュアの製作現場にも直撃します。

 製作は遅れ、2020年4月28日より9週にも渡る再放送を余儀なくされます。結果「ヒーリングっど プリキュア」は2021年2月21日までの全45話での放送となるようです(例年のプリキュアは1月末終了で全48~50話なので、約1カ月の延長で3~5話少ない形で落ち着きました)。

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 2020年3月公開予定だった春のプリキュアオールスターズ映画「映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」は二度の公開延期後、ようやく10月に公開となりました。声を出すことはもちろんミラクルライトでの応援も禁止となり、一部内容の差し替えも行われました。しかしコロナ対策を万全で臨むものの客足は鈍く、歴代プリキュアオールスターズ映画の中で最も興行収入が低くなるのは確実となっています。


映画プリキュアミラクルリープは終盤の展開が熱いのです

 全国各地で行われるはずだったプリキュアショーなどの子ども向けイベントもその多くが自粛、さらに2020年9月に予定されていた「ヒーリングっど プリキュアLIVE2020」も中止となり、その代わりとして無料のオンラインイベントが実施されました。プリキュアライブは大人向けのプリキュアイベントとして、ここ数年で大きく盛り上がっていただけに、その勢いにも水を差す形となってしまいました。

 さらにテレビ放送とおもちゃ販売のスケジュールにもズレが生じ、結果としてバンダイナムコのトイホビー売り上げおよび東映アニメーションの国内版権売り上げも大きく落とすこととなりました。

 「ヒーリングっど プリキュア」は、他の娯楽コンテンツ同様にコロナ禍の直撃を受けることとなったのです。


追加戦士キュアアースの登場とおもちゃ販売の時期にもギャップが生じることとなった
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