ジブリ美術館1年半ぶりの本格企画展「アーヤと魔女」展に行ってきた! ジブリ初の長編3DCG映画はどのように作られたか(2/2 ページ)
さっそく展示を内覧してきました。
他にもライティング(照明)の大切さを伝えるミニチュアセットに実際のライトを当てたコーナーや、作品冒頭でアーヤ達が忍び込んだ尖塔の屋上の場面を立体化したセットも。
屋上のセットは横からみるとなんだかスカスカですが、カメラのフレームを模した穴からのぞきこむと、一気に作中風景がほどよい密度感で見えるのでふしぎ。思わずいろいろな角度から見てみたくなります。
感染症対策担当に取材 「人数制限で、ゆったりと回れるように」
今回の企画展は2019年11月スタートの「『手描き、ひらめき、おもいつき』展」以来、実に約1年半ぶりの本格的な新企画展示。営業再開の前後で館内にどのような変化があったか、感染症対策の担当者にお話を聞くことができました。
――休館以前と今とで館内の雰囲気に変化などは感じますか?
担当者 入館者数を半数以下にしたことで館内をゆっくりと回られている方が増え、何度も来館されている方でも新しい発見をされているようです。入場者数を制限している分、子どもたちのにぎやかな声が少なくなり、そこはちょっとさみしいところでもあります。
感染症対策に関しては大人の方もそうですが、小さなお子さんもアルコール消毒など自主的に行っている様子が印象的です。
――感染症対策のための展示上の工夫などがあれば教えてください。
担当者 ジブリ美術館では、お客さまが実際に触れて楽しんでいただく展示物も多くございます。そのため各展示室の入り口前にはアルコール消毒液を設置、またお客さまが触れる可能性のある箇所は、アルコール等を用いて消毒を行っています。
例えばネコバスルームは小学生以下のお子様に中に入って遊んでもらう展示物ですが、一度に入室する人数を少人数に絞りご案内し、入れ替え時には消毒作業を行っています。
――館内各所の消毒用アルコール台にキャラクターがあしらわれているのがかわいいですね。
担当者 ありがとうございます。実はあの絵柄は発注時にはお願いしてなかったもので、長年お付き合いのある職人さんが自主的に「こういう仕掛けがあるとよろこんでもらえるんじゃないか」と作って下さいました。台1つ1つ絵柄が異なりますので、探して見比べていただくのも楽しいかもしれません。
コロナ禍以前は1日に約2400人が来館していたそうですが、現在は1000人程度に制限しているとのこと。筆者も営業時間内に観覧しましたが、入場者が少ない分、いつもよりゆったりと回ることができました※。
※記事内の写真は営業時間前に特別に撮影したもの
今回「アーヤ」展以外で個人的に「おっ」となったのは、常設展示室「映画の生まれる場所」で「アーヤ」の絵コンテを展示していたこと。実はコンテ集も既に発売中なのですが、劇場公開前の作品(2020年末にNHKで放送があったとはいえ)のコンテを手に取れる機会はなかなかないので、なんだか新鮮でした。
館内では小学生ぐらいのお子さんが「ネコバスどこだ~!」と横を駆けていったのも印象的でした。取材対応してくれた担当者も「子どもたちの声が少なくなってさみしい」と言っていましたが、早く遠方からも連れ立って遊びに来やすくなるのを願うばかりです。
冒頭でも触れましたが、三鷹の森ジブリ美術館は日時指定の予約制。特に現在はコロナ禍のため、営業日や時間については公式サイトのお知らせを確認しておきましょう。
(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli (C)Museo d’Arte Ghibli (C)Studio Ghibli
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