ニュース
カブトムシの幼虫はどうやって穴を掘るのか? 阪大が世界初の解明 固い土をでんぐり返しで削って進む
※虫が苦手なかたはご注意ください。
advertisement
カブトムシの幼虫は、あのずんぐり太い体型でどうやって地中を掘り進むのか? 長年不明だった仕組みを、大阪大学の研究者が世界で初めて解明しました。前転を繰り返して潜っていたのか……!
カブトムシの幼虫は地中で暮らしますが、外見は穴を掘るのに不向き。身体が太くて先端部も丸く、足も短いため、ミミズやモグラのような掘り方はできません。そこで大阪大学大学院生命機能研究科博士課程の大学院生、足立晴彦さんらのグループは、地中を擬似的に再現し、土の固さも自由に変えられる装置を自作して観察しました。
その結果、幼虫は地面が柔らかいとミミズのような蠕動(ぜんどう)運動で直線的に進行。固い地面に当たると、でんぐり返しのような、連続的な回転運動により土を削りながら進むことが見出されました。
advertisement
土が固いときは回転しながら進む
地中での昆虫の動きが意外に知性的で、バラエティに富むことが分かり、足立さんら研究チームは「動物行動学の分野に新たな光を投じる結果」とコメント。その一方で、「それよりも、多くのカブトムシファンの子どもたちが、より生き物に興味を持ち、しかも、自分でも面白い発見ができるかもしれない、と希望を持つことの価値のほうがはるかに高い」と述べています。
関連記事
- 日本の小学6年生の研究が学術誌『Ecology』に掲載される 「カブトムシは夜行性」の常識を覆す大発見
- 「自由研究が大っ嫌いだった」 打ち込めなかった子どものころの思い出漫画が考えさせられる
- 京大など研究チームが人類最古のサメ被害記録を更新 約3000年前の人骨からサメに全身を食いつかれた痕跡を特定
- 法政大学教授、Twitterの投稿写真から新種のダニ発見 学名に「Twitter」入る
- お米の代わりに砂糖水を生む「砂糖イネ」爆誕 名古屋大学などが開発、“第3の製糖植物”目指す
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.