「その日から僕は僕の絵を捨てた」 幼馴染を生かすために“自分を殺した”男の子の漫画 感情を揺さぶる結末に反響(1/2 ページ)
幼馴染の作品を生かそうと誓った主人公、その先に待つ苦悩。
幼馴染を生かすために“自分の絵を殺した”男の子の漫画が、読者の感情を揺さぶっています。作者はイラストレーターのかもみら(@hc_feee)さん。
幼馴染の黒くんと白くんは、いつも二人で絵を描いていました。黒くんは白くんの絵が大好きで、きっとすごい画家になれると思っていました。しかしある日、白くんは交通事故で亡くなってしまいます。
白くんは突然いなくなり、白くんの作品だけが残りました。しかし、いつか人々はこのすばらしい絵のことも忘れてしまう。それは黒くんにとって、白くんが2度目の死を迎えるような耐え難い未来でした。
黒くんは画風を捨てて、白くんそっくりな絵を描くようになりました。幼馴染の絵を生かす代わりに、自分の絵を殺したのです。
白くんの絵を描くことで、どんどん有名になっていった黒くん。白くんの絵がみんなに認められてうれしいのに、黒くんの心は満たされません。ある日、白くんの母親から、彼の遺品整理が始まったと連絡を受けます。初めて足を踏み入れた白くんの部屋は、かつて自分が描いた絵であふれていました。
白くんは黒くんの絵が大好きだったのです。黒くんが本当に描きたいのは、白くんが大好きでいてくれた自分自身の絵だった……。満たされない理由を自覚した黒くんでしたが、自分が白くんの絵を描かなければ、白くんはまた死んでしまいます。
白くんの面影を追い続ける無意味さ、自分が偽物であることに最も気付いているのは黒くん自身でした。白くんの部屋でへたりこんだ黒くんは1冊の日記を見つけます。果たして日記には何が書かれていたのか? クライマックスは漫画を読んでお確かめください。
絵本のようなかわいい絵柄で黒くんの苦悩を描いた作品。読者からは「めちゃくちゃ響きました!」「短いながらも感情が揺さぶられた」「言葉で言い表せない感情に包まれる」などと反響が寄せられています。
作品提供:かもみら(@hc_feee)さん
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