【うっかりおうちで死にかけた】アニメを見ていたら意識消失 約20年前、ポケモンショックで倒れた子どもの“いま”(1/2 ページ)
テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てね。
ねとらぼ読者から自宅で起こった危険な出来事を伺う企画「うっかりおうちで死にかけた」。今回は1997年に起こった通称「ポケモンショック」の体験談を伺いました。
※ポケモンショック:アニメ版「ポケットモンスター」第38話「でんのうせんしポリゴン」(1997年12月16日放送)で発生した放送事故。激しい画面の点滅により光過敏性発作などを起こす子どもが全国で現れ、同作は数カ月にわたって放送休止となった。アニメ番組の放送時に「テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」といった注意喚起が一般化したのは、このトラブル以降のこと。
我が子の死を覚悟したポケモンショック
もう20年近く前の話なので、覚えている限りでの話になります。
当時、私は小学生高学年。確か、その日はポケモンが唯一見られるテレビ番組だったので楽しみにしていました。見終わったところで母親から「今日の勉強をしてね」と言われたのですが、次気付いたときには、私は病院のベッドの上にいました。
次回予告のあたりで、めまいで前後不覚になった記憶があるのですが、その後、翌朝まで意識を失っていたようです。
―― だいたい放送終了後から半日くらい記憶がないことになりそうですね。
親からの伝聞になりますが、父の車で総合病院に向かったところ、私は車内で意識がないまま吐いたり、けいれんしたり。母は、我が子はもう助からないかもしれないと覚悟を決めたと聞いています。
ですが、翌朝、病院のベッドの上で目覚めたときには意識もハッキリしていて、めまいもなくて。看護師さんに「どうして倒れたの?」と聞かれたとき、「ポケモンを見ていて倒れました」というのが恥ずかしくて、「ちょっとテレビを見ていて……」とごまかしたことを覚えています。当たり前ですがバレていましたw
―― その後、どうなりましたか?
取りあえず意識は戻って「一応大丈夫そうだ」となったものの、念のため1週間入院することに。検査のために、暗い部屋で明滅する赤青の光を見る再現実験が行われました。脳波かなにかを調べていたのだと思うのですが、頭に機械を装着していた覚えがあります。
一方、母に聞いた話では、自宅にはテレビ局の方が見えたり、その後の様子を尋ねるアンケートのようなものが数年にわたって送られてきたりしていたそうです。
―― この一件以降、注意するようになったこと、しなくなったことなどはありますか?
お医者様からも言われたので、暗いところで明滅する光を見ることは極力避けるようになりました。でも、ポケモンが嫌いになったかというと、全然そんなことはなくて。
例えば、ポケモンショック後に登場したゲーム版「金・銀」(99年発売)は色違いポケモンを集めたり、セレビィを裏技で手に入れようと頑張ったりするくらいには遊んでいました。
アニメ版ポケモンもさすがに放送再開直後はちょっと離れていましたが、飽きる年頃になるまで普通に見ていました。具体的に言うと、オレンジ諸島編(99年放送)くらいまではちゃんと見ていた気がします。
結局、アニメやゲームが好きなまま大人になりましたねw
今では自分の子どもがポケモンにハマっていて、一緒に「Let’s Go! ピカチュウ」を遊んだり、今放送しているアニメ版を見たりして家族みんなで楽しんでいます。
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