死んだ兄が道路の向こうから手招きを…… 「化けて出た」かと思いきや暖かい気持ちになる独特なホラー漫画(1/2 ページ)
そっちは危ないからこっちへ来なよ。
死者の魂が何らかの形で生者に語りかけてくる伝承は、世界各地で見られます。ですが実際のところ、こうした現象は霊的なものであるかどうか以前に、遺族の心を反映した、心理カウンセリング的な側面もあるという見方もできます。今回ご紹介する作品も、そんな「遺された側」のお話。霊的な現象を通して、今を生きる者に向けられたストーリーです。作者は黒乙女(@kuro_otome)さん。
亡くなったお兄さんの誕生日に、そのお墓参りへ行ったウサギの女の子のお話。お兄さんは女の子をかばい、交通事故に遭って亡くなったそうです。
女の子は自身の不注意をとても後悔しており、お墓の前で「きっとあたしを恨んでいるよね、でもあたしはお兄が大好き」と涙ながらに呟きます。
お墓参りを終え、家へ帰っていく女の子。彼女は道路を1人歩いていたのですが……車道にぼんやりと浮かび上がる、お兄さんの姿をした「何か」を見つけます。
その「何か」はどういう訳か、女の子を車道の方に手招きします。やがて車道の向こう側からトラックが走ってきて、車道に立つお兄さんへと迫ってきました。このままではお兄がひかれてしまう、今度は私が助けるんだと、女の子は車道へと飛び出してしまうのですが……。
次の瞬間、トラックは車道を外れ、さっきまで女の子の立っていた場所へと突っ込んできたのです。あのまま立っていたら、確実にひかれていた。女の子はもう見えなくなった「ぼんやりとした、お兄さんのような何か」に思いをはせ、その気持ちをおぼろげながら察するのでした。
作品提供:黒乙女(@kuro_otome)さん
記事:たけしな竜美(@t23_tksn)
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