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漫画海賊版サイト「漫画BANK」運営者を中国で摘発 「異例であり画期的な事例」と業界団体

海外で日本人向け海賊版サイト運営者に処分が下されるのは初とのこと。

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 漫画海賊版サイト「漫画BANK」の運営者が中国で摘発され、約33万円の犯罪収益没収および罰金約60万円の行政処罰を受けていたことが分かりました。一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)によると、日本人向けの漫画海賊版サイト運営者に対し、海外で処分が下されるのは今回が初めてとのこと

 摘発されたのは中国・重慶市の男性で、「漫画BANK」以外にも複数の海賊版サイトを運営。「漫画BANK」は既に閉鎖していますが、一般社団法人ABJの試算では、開設されていた期間中(2019年11月~2021年10月)の合計アクセス数は9億9370万回にも達し、タダ読みされた金額はコミックス販売価格換算で2082億円相当にのぼるとされていました。

「サーバーの維持費用の都合」を理由に、2021年に突然閉鎖していた「漫画BANK」(Internet Archiveより)

 CODAによれば、今回の摘発は「CODAのこれまでの行政申立ての中でも異例であり画期的な事例」とのこと。そもそも「漫画BANK」やその関連サイトは、中国国内からは画像が確認できないよう地域制限が施されており、中国国内からはアクセスできず、さらに「侵害実態がない」ことから従来は摘発が困難な状況でした。

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 摘発にあたっては、まずは運営者が中国の重慶市に住んでいることをKADOKAWA、講談社、集英社、小学館の出版4社が突き止め、その後CODAに対処を要請。その後CODAは中国当局に対し、日本における甚大な被害状況や摘発の重要性などをまとめつつ行政処罰の申し立てを行い、これが受理されて今回の摘発に至ったとのこと。今後については、出版4社とも連携しつつ情報収集に務めつつ、さらなる被害の回復手段についても検討していくとしています。

 CODAによると、漫画海賊版サイトをとりまく状況としては、2021年時点ではタダ読みされた金額が年間約1兆19億円にものぼると試算されていましたが、出版社の尽力もあり「漫画BANK」などの超大手サイトが閉鎖されたことで、2022年5月時点では以前に比べ被害は減少しているとのこと。しかし、今もなお複数の海賊版サイトがドメインや名前を変えて開設・閉鎖を繰り返しているとし、引き続きユーザーにも違法アップロードや海賊版サイトへのアクセスなどを行わないよう理解と協力を呼びかけています。

 

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