河童と天狗だらけの公園を、高齢者が電動カートで激走! “妖怪のまち”で開催された「ポルカーグランプリ」に行ってみた(1/3 ページ)
エッジ立ちすぎな町おこしの実態とは!
9月24日、兵庫県は福崎町にて「POLCAR GP in FUKUSAKI」が開催されました。「ポルカー」とは、おじいちゃんおばあちゃんが乗っているようないわゆる電動カート。地元の高齢者8人が結集し、電動カートに乗って最速を競うという謎に満ちたこのイベントを、完全に興味本位で見てきました。
福崎町は民俗学者柳田國男の生誕の地。日本の妖怪についても造詣の深かった柳田國男にちなみ、福崎町では妖怪をキーにした町おこしを行ってきました。例えば「全国妖怪造形コンテスト」として妖怪をテーマにした造形作品を募集。入賞作を巨大化した立像などが、町のいたるところに置かれています。
さらに福崎町のキャラクターとして河童の「ガジロウ」も登場。ゆるキャラというにはあまりにも攻めたガチ妖怪感漂う外見でちょいちょい子どもに泣かれたりしており、さらにはオリジナルの妖怪プラモデルシリーズも発売しています。どういう自治体?
そんなとがった自治体である福崎町が、地域の高齢者を集めて電動カート「ポルカー」のレースを開催。なんでも福崎町は電動カートを主力商品の一つとする福伸電気株式会社の本社がある町で、電動カートの製造は立派な地場産業です。それにちなんで、「なんか面白いことするか!」ということで今回のレースが開催された……ということらしい、どうやら。
ということで、開催当日にレースが行われる辻川山公園へ。柳田國男の生家や柳田國男・松岡家記念館、辻川山展望台などもほど近い公園で、園内には河童のガジロウや天狗など、妖怪たちがゴロゴロ。
レース自体は集合して説明と走行の練習があった後、当日13時から予選としてタイムトライアルを開催。その走行タイムに基づいて出走順位を決定し、2グループに分かれてレースを行います。走るのは辻川山公園の内外を4周するコース。こんなに妖怪だらけの場所を走るのか……。
なんせ出場するのは全員高齢者。なにより健康に気を遣ってもらわないといけません。ということで、レース2周目では保健師の「ナイチンともこ(この人も70代)」さんによるメディカルピットに寄り、血圧測定を実施! 180を超えていた場合、その場で5分間の休憩を強制的にとらされます。
そして3周目ではそろそろお腹も空いてくるだろうということで、ピットインして福崎町の名産である「もちむぎ麺」を補給! 高齢者向けに少なめの量になっているこの麺を完食して、ラスト1周を回ったらゴール、というコース内容です。レースに優勝すると、賞品として高級仕様のポルカーが3カ月間無料で貸し出されます。
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