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いつもそばで寝てくれた愛猫の死、夜になるといなくなったことを思い知り…… 「何もしてやれなかった」後悔、救いとなった存在とは

「ペットロスとの寄り添い方」第1回は愛猫・灰次くんです。

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 多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。

 愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2022年、全国47都道府県に在住する20~69歳の男女5000人を対象に実施された「ペットに関する調査(2022年)実態編」では、「困りごと・気になる点」として「死なれるのがつらい」などの理由から「ペットロス」が上位にあがる傾向にあると発表されています。

 飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。

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第1回は飼い主・白たまごさん/愛猫「灰次」くん

 そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。

第1回 飼い主・白たまごさん/愛猫「灰次」くん

―― 灰次くんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください

 白たまごさん:オスのソマリです。ソマリと暮らしたくて、ブリーダーさんのところからお迎えしました。

ソマリの男の子です

 お迎え当日から一緒に寝たのですが、私の口にくっついて寝ていました。大きくなっても変わらず顔に乗って眠りたがり、夜に灰次の毛で私の息が止まって起きたこともありましたね。

同居猫ちゃんと
くつろぐ灰次くん
足ぱっかーん

 体は大きいのですが怖がりで、とても甘えん坊でした。作業しているとよくくっついて、そばにいてくれました。突然の大きな音など驚いてパニックになるので、けがをしないよう抱き上げ、おさえてあげていたことを思い出します。

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美猫さんです
保護子猫ちゃんと一緒にいる灰次くん
階段が気になる様子

―― 灰次くんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください

 白たまごさん:肥大心筋症という遺伝病により12歳で虹の橋を渡りました。猫は体の異変を隠すのがうまく、気付いたときには手遅れで、「何か変だ」と思ってから4、5日で息を引き取りました。

 心臓以外は元気だったので、苦しみ抜いて亡くなったようです。何もしてやれず、そばにいて声をかけることしか出来ず、申し訳なくて、悲しくて、辛かったです。息を引き取ったとき、「ようやく苦しみから解放されたんだ」と思いました。

 いつも私が寝るときそばにいてくれたので、夜になるとその子がいないことを思い知りました。しばらくは寂しくて、寝ながら泣いていました。

「枕元にこうやって入って一緒に寝てくれる子だったのをまた思い出しました」

 唯一の救いは、その子の前に迎えた子が元気でいてくれたので、私が落ち込んでいると寄り添ってくれました。また、その子を見ると「しっかりしないと」と思考を切り替えることができました。

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同居猫ちゃんの存在に救われました

―― 現在の心境を教えてください

 白たまごさん:病気に気付いてやれなかったことを今でも後悔していますが、とてもかわいい子で幸せな時間をくれたので、今は息を引き取る前の苦しんでいたときより、元気だったころの表情や声をなるべく思い出すようにしてます。

思い出いっぱいです

―― 灰次くんに伝えたいメッセージ

 白たまごさん:幸せな時間を一緒に過ごしてくれてありがとう。とても大好きです。たくさん泣いて心配をかけてしまってごめんね。

 ペットは、よく虹の橋で待っているという話を聞きますが、待たなくて良いです。亡くなるとき大変な思いをしたので、早く幸せになれるように渡って行ってください。会えなかったらその分早く幸せになってると思います。

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 灰次の分まで他の子を大切にして、寿命が尽きるまでボチボチ生きます。

「幸せな時間を一緒に過ごしてくれてありがとう」

(了)

 「ペットロス」「ペットロス症候群」になった場合、その苦しみを閉じ込めたり自身を責めたりせず、家族や仲間と共有する生活に支障を来す場合は専門家のカウンセリングを受けるなど、焦らずに“死”を受け入れていくことが大切だといわれています。

 また現在動物と暮らしている人は、「いつかは別れがくる」と理解し後悔のないよう接すること、同じ動物と暮らしている友人や仲間を見つけ、喜びや悲しみを分かち合うことが、いつかくるそのときと向き合う心身の準備へとつながるかもしれません。動物と暮らす喜びをかみしめながら、心のよりどころとなる思い出や関係を作っていきたいですね。

 ねとらぼ生物部では、引き続き「ペットロスとの寄り添い方」をテーマにアンケートを実施しています。犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事など、【こちら】までお寄せください。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。

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