「エネルギーが残り僅か」 車いすテニス・国枝慎吾が現役引退へ 世界ランク1位での表明に「カッコつけすぎと言われるかも」(1/2 ページ)
国枝さんが初めて世界ランキング1位になったのは17年前とのこと。
車いすテニスで世界ランキング1位の国枝慎吾さんが1月22日にInstagramを更新。同日で現役引退することを発表しました。
「2023年1月22日付で引退することになりました」と報告した国枝さん。2021年の東京パラリンピック後から引退についてはずっと考えていたそうで、2022年にウィンブルドンでタイトルを獲得後は、「ツアーで戦うエネルギーが残り僅かである事を感じる日々でした」と選手生命が残り少ないことを実感していたと明かしています。
また、同年に10回目の世界ランキング1位となったことで「もう十分やりきったという感情が高まり、決意した次第です」と引退表明に至った心情についてもコメント。「最後まで世界一位のままでの引退は、カッコつけすぎと言われるかもしれませんが、許してください(笑)」とユーモアをまじえながら伝えました。
最後に国枝さんは、選手として活動した20年を振り返りながら、車いすテニスもグランドスラムで採用されるようになったことや賞金が飛躍的にあがったことなど「環境が変わっていく様」を身を持って体感できたとも。
さらに、国際テニス連盟が車いすテニスも管轄しているため、「どのパラリンピック競技よりも、健常者と障がい者の垣根が低いスポーツだったと思います」「まだまだ今後も更に発展していく事を願っています」と将来を見据えながら願いをつづっています。なお、今回の発表については2月7日に記者会見を予定しているとのことです。
ファンからは「あなたのテニスを通じて何度も何度も勇気をいただきました」「私たちに勇気と希望を与えてくださり感謝申し訳上げます。国枝さんは永遠の世界一のアスリートです」「今日まで我々に日本テニス界の可能性と最強スピリッツを見せ続けてくださり、本当に有り難うございました」と数々の勇姿を見せた国枝さんに感謝する声が多く届いていました。
国枝さんは9歳の時、脊髄腫瘍による下半身麻痺のため車いすの生活に。その後、小学6年生のころから車いすテニスを始め、高校1年では海外遠征を経験。2003年にはワールドチームカップに出場し、日本チームを優勝に導きます。
2004年にはアテネパラリンピックに出場し、ダブルスで金メダルを獲得。その後も多くの大会で優勝し、4大大会ではシングルス、ダブルス合わせて男子世界歴代最多となる計50回優勝の記録の保持者となっています。
加えて2022年8月には、ドラマ「オールドルーキー」(TBS系)で車いすテニス選手が活躍する第7話にゲスト出演したことでも注目を集めていました。
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