【ペットロス】ある日突然、自宅の庭に現れた保護猫との“短いけどキラキラしていた”4年間 今伝えたい感謝とは
「ペットロスとの寄り添い方」第2回は愛猫・ふじこちゃんです。
多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。
愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2022年、全国47都道府県に在住する20~69歳の男女5000人を対象に実施された「ペットに関する調査(2022年)実態編」では、「困りごと・気になる点」として「死なれるのがつらい」などの理由から「ペットロス」が上位にあがる傾向にあると発表されています。
飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。
そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。
第2回 飼い主・白と黒さん/愛猫「ふじこ」ちゃん
―― ふじこちゃんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください
白と黒さん:突然、自宅の裏に現れたことがふじことの出会いのきっかけです。ごはんをあげると手や腕に体を擦り付け甘えてきました。しばらくして、「おーい」と呼ぶとどこからともなくこちらへ来るようになりました。
そんなある日、ふじこを家にあげてみると、まるで以前から住み着いていたようにわが物顔でくつろいだのです。その姿を見たときに「来るべくして来たコ」だと思いました。
印象的だったのは、仕事から帰ってきた夫を毎日待ち構えていたことです。夫の帰りが遅いと私に文句を言って、玄関で夫を待っていました。家の中で出産して、母猫を立派に務めあげたことも思い出に残っています。
―― ふじこちゃんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください
白と黒さん:4歳で虹の橋を渡りました。自分のせいで死なせてしまったのではないかと後悔ばかりして、これからどうやって生活していけばいいのか分からなくなりました。ふじこの写真や動画を見ながら、ずっと泣いていました。
近所の猫たちに会いに行き、触れ合うことで癒やされました。いつもは近寄ってこない野良猫が触らせてくれたときは感慨深かったです。
―― 現在の心境を教えてください
白と黒さん:ふとしたときに深い悲しみの穴に落ちてしまうことはまだありますが、今は後悔より楽しかった日々を思い出して生活しています。
―― ふじこちゃんに伝えたいメッセージ
白と黒さん:短い命だったけど精いっぱい生きて、私たちに彩りを与えてくれて本当に感謝。こんなに気持ちがあったかくて、日々がキラキラするなんて考えもしなかった。すてきな日々を送ることができた。ありがとう。
(了)
「ペットロス」「ペットロス症候群」になった場合、その苦しみを閉じ込めたり自身を責めたりせず、家族や仲間と共有する、生活に支障を来す場合は専門家のカウンセリングを受けるなど、焦らずに“死”を受け入れていくことが大切だといわれています。
また現在動物と暮らしている人は、「いつかは別れがくる」と理解し後悔のないよう接すること、同じ動物と暮らしている友人や仲間を見つけ、喜びや悲しみを分かち合うことが、いつかくるそのときと向き合う心身の準備へとつながるかもしれません。動物と暮らす喜びをかみしめながら、心のよりどころとなる思い出や関係を作っていきたいですね。
ねとらぼ生物部では、引き続き「ペットロスとの寄り添い方」をテーマにアンケートを実施しています。犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事など、【こちら】までお寄せください。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。
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