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東京ディズニーリゾートが開業40年! ミッキーたちが登場し盛大なセレモニーで歴史をつなぐ(2/2 ページ)

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東京ディズニーリゾートの40年(極私的な思いも含め)

 ちょっと懐かしい写真をピックアップしながら、40年の歴史をほんの少し個人的な思い出も含めて振り返ります。夢と魔法の王国として東京ディズニーランドがオープンしたのは、今から40年前の1983年4月15日。当時はまだ京葉線も舞浜駅もなく、浦安駅からバスで乗り込む立地でした。当時はお弁当の持ち込みが許可されておらず、これまでの遊園地とは違う場所として受けとめられていたのを記憶しています。本当に特別な場所でした。


1982年、建設中の東京ディズニーランド

1983年4月15日の「東京ディズニーランド」 グランドオープン

 「東京ディズニーランドに行く」というのは当時小学生だった自分にとっては本当に大きなできごとで、1年に1回行くレベルでもまわりからうらやましがられるものでした。最初は家族みんなで、次第に友だち同士だけで行ける場所になりました。そこで得られる体験は40年たった今でも変わらないのですが、やはりあの当時、気の知れた仲間だけで一日中遊んだ記憶は格別のものだったと思います。中学の卒業前、仲間同士で撮った写真はどこかにいってしまいましたが、トゥモローランドの夜景を前にみんな笑顔だったことは忘れません(その帰りに知人が女の子に告白して盛大に振られたことも含め)。


1988年10月22日の東京ディズニーシー着工式

1998年、建設中の東京ディズニーシー

 東京ディズニーランドが「東京ディズニーリゾート」になり、2001年9月には東京ディズニーシーもオープンしました。海外パークに行ってむこうのキャストやディズニーマニアに日本から来たというと、必ず「東京ディズニーシーがある日本がうらやましい」と言われるほど、世界で愛されるパークが生まれました。日本にしかない「海」をテーマにしたディズニーテーマパークができたいきさつは、現オリエンタルランド代表取締役会長(兼)CEOの加賀見俊夫氏の書いた「海を越える想像力」に詳しいのですが、ディズニー本社が押しつけたアイデアではなく、日本人が望む新たなパークを、日本人が考え(潤沢にお金も出して)作り上げた、オリジナリティあふれる場所ができました。当初はキャラクター色をおさえた運営でしたが、いまではパークの良さを残しつつ、ダッフィーを始めとする東京ディズニーリゾート発祥のキャラクターたちのホームにもなっています。ハードウェアもソフトウェアも日本的で、私も本当に大好きなパークです。

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2001年9月4日の東京ディズニーシーグランドオープン

 そしてその東京ディズニーシーには、2024年春に大きな変化が現れます。新たなテーマポートとして「ファンタジースプリングス」がオープンするのです。2019年の起工式にはウォルト・ディズニー社CEOのボブ・アイガー氏も来日、「アナと雪の女王」や、「塔の上のラプンツェル」「ピーター・パン」の世界を再現したエリアが登場するだけでなく、新ホテル「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」も開業します。


2019年5月21日、現ウォルト・ディズニー社CEO、ボブ・アイガーも来日した東京ディズニーシー「ファンタジースプリングス」起工式
2024年春にオープン予定、東京ディズニーシー新テーマポート「ファンタジー・スプリングス」イメージビジュアル

“It takes people”――夢を現実にするためには、人が必要だ

 先に東京ディズニーリゾート40周年アニバーサリーイベントのレポートを公開しましたが、東京ディズニーリゾートの素晴らしさは、ハードウェアとなるテーマパークそのものやアトラクションもさることながら、世界でも一番高いのではないかと思われる「キャストの質」にもあるのではないかと思います。新パレード中心でレポートを書きつつも、実は一番良かったのはキャストたちの笑顔と、ゲストを楽しませようとするホスピタリティの高さでした。実はデコレーションがつけ始められた時期、あまり派手さや祝祭感を感じられず、それだけを見たSNSでの評判はひどいものでした。しかしそれは杞憂で、実際に現地ではキャストが祝祭感を盛り上げており、とても充実した空間になっていました。

 かつてウォルト・ディズニーは「デザインし、創造し、世界で最も素晴らしい場所を作ることはできます。しかしその夢を現実にするためには、人が必要だ」と述べています。その“人”こそが、キャストの皆さまです。


東京ディズニーシーで見た、キャストたちが突発的に行うエンターテイメントプログラム「ドリームゴーラウンドタイム!」

希望する方には「ドリームガーランドシール」に願いを書いてプレゼントしてもらえます。あなたの願いは何ですか?

 実は東京ディズニーリゾート発祥で、海外パークにも波及した事例は多く、例えば地面に水を使って絵を描く「カストーディアルアート」は、東京ディズニーリゾートのキャストがゲストを楽しませようと行ったことが、いまでは全世界のパークのキャストに伝わり、展開している1つの例です。かつては「ディズニーベア」として販売されていたクマのぬいぐるみに、「ダッフィー」というストーリーを作り出したことで、日本のファンに受け入れられたということもありました。東京ディズニーリゾートは40年の歴史で日本人に受け入れられ、独自の進化を遂げている特別なパークだと、私は思っています。

 そして今回、ちょっと面白い仕組みが展開されています。それは「ドリームガーランドカード」です。これはキャストに言えばもらえるもので、大切な人や“キャスト”へプレゼントしよう!という試みです。カードには「ありがとう!」や「すてき!」といった言葉が記され、ガーランド型に切り取って渡せるようになっています。

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キャストが配布する「ドリームガーランドカード」

 40年の歴史で、皆さんもたくさんの思い出を、東京ディズニーリゾートで作ってきたと思います。次回東京ディズニーリゾートに行くときは、ぜひこのカードを受け取り、キャストとコミュニケーションを取ってみるのもよいでしょう。そして感謝の気持ちとして、このカードをちょっとずつお返しするというのは、これまでにない体験になるかもしれません。海外パークではSNSのハッシュタグとして「#castcompliment」(キャストへの賛辞、という意味)を付け、キャストと一緒に撮影し、こんなことをしてもらったという感謝の言葉を広める動きが(おそらくゲスト主導で)行われています。これは実際に運営側が認識しており、その感謝の言葉をキャスト本人に届けるということも行っています。

フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートで行われた、感謝されたキャストへその言葉を届ける試み

 東京ディズニーリゾートの40年は、開業当時とは違うライフステージからパークを眺められるようになったのではないかと思います。あのころ子どもだった皆さんも、ぜひ家族で、仲間同士でもう一度再体験するいいチャンスです。みなさんの思い出がまた光り輝くものとなりますように願いつつ、50年、100年のこれからのパークにも期待したいと思います。

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