「ちびまる子ちゃん」TARAKOさんの逝去、共演声優から悲しみの声　友蔵は「心の俳句」ささげる（1/2 ページ）

　国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」で主人公・まる子を演じている声優のTARAKOさんが3月4日未明に亡くなりました。63歳でした。所属事務所「トルバドール音楽事務所」が3月9日に発表しました。

TARAKOさんが出演する最後のエピソードは3月24日に放送予定

　同事務所は「TARAKOは2024年3月4日（月）未明、永眠いたしました。今年に入り病と闘いながら仕事をしておりましたが、容体が急変して亡くなりました」と発表。すでに近親者のみで家族葬が執り行われたことや、お別れ会の開催を検討していることを伝えています。

　また「ちびまる子ちゃん」の公式も、「『ちびまる子ちゃん』で『まる子』役を演じ続けられてきたTARAKOさんが、3月4日（月）未明に逝去されました」とTARAKOさんの訃報を伝え、「1990年1月7日に放送を開始した『ちびまる子ちゃん』の初回から、34年間にわたって『まる子』役を演じていただきました。これまでの多大なるご功績に感謝するとともに、謹んで哀悼の意を表します」と追悼。

　TARAKOさんが出演する最後のエピソードが3月24日に放送予定で、「このエピソード以外は、3月10日（日）以降当面の間、過去に放送した作品を改めてお送りいたします」と今後の対応を発表した他、後任の声優については「現在対応を検討している」としています。

共演声優がコメント寄せる

　「ちびまる子ちゃん」のアニメ公式サイトでは、共演者の追悼コメントを掲載。お父さん・ひろし役の屋良有作さんは、「タラちゃん、突然のお別れに言葉が見つからず、ただ茫然とするばかりです。つい最近まで、毎週収録の度、スタジオでお会いしていたのに」と喪失感を言葉にし、「長い間、どんな状況の時にも番組の座長として、気丈で優しく、そしてしなやかに、私達を牽引して下さいましたね。もう、あなたの明るくお茶目なあの笑顔に出会うことは出来なくなりましたが、いつまでも私達の心の内に、いくつもの思い出と共に残り続けます。タラちゃん、今まで本当にたくさんありがとう！　どうか安らかにおやすみ下さい」と心からの感謝を伝えています。

　またお母さん・すみれ役の一龍斎貞友さんは、「唯一無二の存在が旅立ってしまいました。いつも誰にも気を配る心遣いの達人だったタラちゃん。この喪失感を埋めるすべを見つけられません」と悲しみに暮れる胸中を吐露。おじいちゃん・友蔵役の島田敏さんは、「胸つまる　『何だい？まる子』　言えなくて　友蔵　タラちゃんに捧ぐ心の俳句」と別れを惜しむ“心の俳句”をささげています。

　おばあちゃん・こたけ役の佐々木優子さんは、「明るくて、楽しくて、人にも動物にも、命あるすべてに愛をふりそそぐ人でした。でも、こんなに急に、突然、婆さんより先に逝ってしまうなんて...そこだけは親不孝者だよ、まる子や...」とTARAKOさんの人柄に触れながら追悼。

　お姉ちゃん・さきこ役の豊嶋真千子さんは、「大好きなTARAKOさん、突然のお別れとなりまだ信じられない気持ちでいっぱいです。アフレコの時、あったかい笑顔で『楽しいね～』と言っていたあの優しい声に励まされてやってきました。話したいことや、一緒にやりたいことが沢山ありました。『お姉ちゃん』として『まる子』と過ごした時間はまだ思い出には出来そうにありません」と悲しみを言葉にしながらも、「『さよなら』の代わりにTARAKOさんの好きだった言葉を。『ありがとう、またね～！』」と努めて明るく見送ってます。

　最後には親友・穂波たまえ役の渡辺菜生子さんが、「TARAKOさんとは、番組のまるちゃんとたまえのように、より近く心を通わせて、公私共に過ごさせて頂きました。共有した大切な時間は、私の中で、今でもきらきら輝いています。心より感謝しています。ご冥福をお祈りいたします」と追悼。

　またSNSでは、古谷徹さん、山口勝平さん、梶裕貴さん、井上和彦さん、かないみかさんら声優仲間をはじめ、TARAKOさんも出演するアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」の原作者で漫画家の浅野いにおさんらが追悼コメントを発表しています。