やしろあずきの調査―― 明らかに燃えそうなことを何でSNSに投稿しちゃうの? 経験者に聞くネット炎上の理由と怖さ(前編)(1/3 ページ)
炎上はネットからリアルへと……。
どうも、やしろあずきです。
皆さんは炎上、したことありますか?
インターネットを全く使っていない人は「炎上」と言われると火事なんかを連想すると思いますが、この記事を読んでいる人の大半は、きっと非難が集まる方の「炎上」を思い浮かべたのではないでしょうか。
自分の不注意な、不用意な投稿によって全てのネットユーザーが敵に回り、一瞬で(悪い意味での)有名人になってしまう……。今回はそんな「炎上」がテーマです。
SNSが発展してきた現在、炎上という言葉は辞書に載るほどに浸透しており、特に未成年のSNSユーザーによる炎上は今もなお定期的にネット社会、場合によってはニュース番組で報道されたりして世間を揺るがし続けています。
一時期はTwitterの検索で写真にお酒が写りこんでいる未成年と思わしきアカウントをサーチして大勢で突撃する、秘密警察のようなアカウントまで存在していました。
このように絶えることなくネットで話題となる「炎上」ですが、その内容を見る度、毎回思うことが僕にはあるんです。
それをツイートしたら炎上するって普通分からない?
だって明らかにやっちゃいけないことじゃん。やっちゃいけないことを全世界の人が見れる場所で書いたら、そりゃ怒られるでしょ。「それなのに何で書いちゃうの……?」って皆さんも思ったことありませんか?
そこで今回は結構ガチな感じで炎上した人にインタビューしました。ダメ元で取材を申し込んでみたところ、プライバシーを完全に守っての取材だったら問題ないとのことで、お話を聞かせてくれることになりました。マジかよ。未成年のSNS炎上について、実際に炎上した人に根掘り葉掘り聞いていきたいと思います!!!
はい、今回取材を受けていただいた実際に炎上した人です。
これまでの取材同様、名前は僕が勝手に命名していて、今回に限っては服装も僕が勝手に変更させていますが、プライバシーを完全に守るためですのでご了承ください。
「本日はよろしくお願いいたします。あの、本当に大丈夫なんですか?」
「はい。炎上した僕の話がSNSを使い始めの若い人たちのタメになれば良いなって思っていますので。あ、ただ身バレは怖いんで顔とか服とかも全部分からないようにしてくれれば……」
「そのあたりはご安心ください。顔は全て隠しますし……服とかも勝手に着せて大丈夫ですか?」
「か、勝手に着せる……!? ま、まあ大丈夫です。よろしくお願いします」
SNSはどういう使い方をしてたの?
「では……まず炎上したのは学生の時なんですよね。そのころのSNSはどういった使い方をしていたか教えてください」
「友達に誘われてLINEとTwitterをやっていました。炎上したのはTwitterの方ですね」
「なるほど、Twitterは本名でやっていました? 顔写真とかもガンガンあげたり?」
「そうですね。誘ってくれた友達もそうだったので……名前も本名で、自分の顔写真はもちろん、友達と写っている写真とかもアップしていました。鍵も付けずに。今考えればそれが間違いの始まりでしたね……」
「まあ、友達に誘われたのだしそれはしょうがないと思うけど……では基本的に友達しかフォローしてない、完全に内輪で会話する用のアカウントだったんですね」
「はい。フォローもフォロワーも全然多くなかったです。炎上してからはめちゃくちゃ増えましたが……ツイートの内容も本当に友達との遊びの話や、学校だるい、とかの何の面白みもないものばかりでしたね」
「なるほど、普通の学生のリア垢って感じだ」
炎上って知ってた? 自分がするとは思わなかった?
「まず、いわゆる『炎上』のことは知っていました?」
「あ、それは知っていたんですよ。結構話題になることもあって。学校でネットリテラシーについての話を聞いたこともあります」
「え!? 知ってたのか……てっきりそういうことを何も知らないでTwitterをやっていたのかと思っていました。しかも学校でも注意されていたんですね。それは過去の炎上例とかを見せられてこういうツイートをしちゃいけないよーとか?」
「そんな感じですね。そこまで具体的じゃないんですけど、警察沙汰にもなるとか、ネットの怖さみたいなことを説明された記憶があります」
「それでも炎上しちゃったんだ」
「しちゃいましたね……」
「まさか自分が炎上するとは思ってなかった?」
「ぶっちゃけ本当にそれですね。学校でそういう説明をされた時には怖いな〜とは思っていたのですが、僕は友達しかフォロワーいないし、炎上なんて全く関係ない別次元の話としか思えていなかったんだと思います」
「じゃあ特にその説明を受けてからも、ツイートの内容に気を付けようとか個人情報に気を付けよう、とかは思ってこなかったんですね」
「そうですね。完全に他人事だと思ってました……」
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