タレントのサインはどうやって考えているのか? ボーイズグループ「VOYZ BOY」に24人分聞いてきた!(1/3 ページ)
速く書けて、ファンが自分に抱いているイメージがそのまま現れているのがいいサイン。
お店に飾ってあれば誰のサインかつい見てしまうし、好きなタレントはもちろん、もらえる状況であれば例え一番好きなタレントでなくてもつい欲しくなってしまうサインには、その魅力の強さから、個人的には不思議な魔力、みたいなものが宿っていると感じています。
今回は、タレントのサインはどのタイミングで、どのように考えているのか、また、そのサインにはどんなストーリーがあるのか。できるだけ多くのサンプルを得るため、24人のメンバーが所属する次世代ボーイズグループ「VOYZ BOY」に話を伺いました。
インタビューはメンバーを代表して中川将平さんと福井巴也さんにお話を伺いましたが、記事後半に全員分のサインとエピソードを紹介しています。
ーー まずは、「VOYZ BOY」についてと、それぞれの自己紹介をお願いします。
中川将平さん(以下、中川) 24人の次世代ボーイズグループ「VOYZ BOY」は、全員スカウト出身のメンバーで構成されています。現在、「THE YELLOW by VOYZ BOY」と「THE PINK by VOYZ BOY」の2チームに分かれていて、僕は「THE YELLOW by VOYZ BOY」に所属する、国民的愛犬の中川将平です。よろしくお願いします!
福井巴也(以下、福井) 「THE PINK by VOYZ BOY」リーダーの福井巴也です。よろしくお願いします。
ーー ありがとうございます! 早速お伺いしていきたいのですが、タレントにとってのサインとは、ずばりどういったものでしょうか。
福井 タレントやスポーツ選手など、人前に出る職業だからこそある、自分を象徴するものだと思います。
中川 僕はファンの方ができてから実感したのですが、ファンの皆さんが僕のサインを大事に扱ってくれるので、僕自身が宝物のように大切にしないといけないな、と考えているものです。
ーー 一番お伺いしたかった、サインはどうやって考えどうやって決めているのか、を教えていただきたいです。
福井 あくまでも僕の場合ですが、タレント活動を始めて、何かにサインを書かなくちゃいけない、みたいなときに初めてサインを考えました。事務所に入ったタイミングで考えるメンバーも多いです。
中川 僕たち「VOYZ BOY」のメンバーでいうと基本的に自分で考えているケースが多いですが、自分で幾つかノートに書いて、その中から一番しっくりくるものを選びました。
ーー 最初のタイミングで決めたとのことですが、活動の途中でサインを変える、変えたくなる、ということはあるのでしょうか?
中川 ノートに書いて選んだときは一番しっくりくるいいものを選ぶんですが、初めてサインをしたときに「あれ、やっぱり変えたいな」ということはありました。サインしてみると印象が全然違って。
福井:僕は1回変えましたね。でも、頻繁に変える人は少ないと思います。やっぱりサインってタレントの象徴だと思いますし、もちろん前のサインがレアになるケースもありますが、変わるのが嫌だというファンの方も多いでしょう。でも、書いているうちに少しずつこなれてくる、じゃないですけど、アップデートしていく、みたいなことはあると思います。
中川:ちなみに、大幅にサインを変えるときは事務所と相談してどのタイミングにするのか、は決めることになると思います。
ーー いわゆる“いいサイン”みたいなものはあるのでしょうか。
福井 左から右に流れるように書けることや、たくさんをスピーディーに書くことも多いので、早さもいいサインの基準になってくると思います。その上で凝っている方がサインっぽくはありますね。
中川 とにかく大量に書くので、速く書ける方がいいサインとはされていると思います。その上で、ファンの方が自分に抱いているイメージがそのまま現れているのがいいサインかなと自分では思いますね。
ーー 今回は事前に「VOYZ BOY」の皆さまにサインをいただいていたのですが、今の条件に当てはまる“いいサイン”は例えばどの方のものでしょうか?
中川 当たり前ですけど自分のサインは見慣れているんですが、個別で書くことが多いので、実はメンバーのサインってちゃんと見たことがなかったんです。全員分並べて見たのは初めて。
福井 僕は木村大河のサインが好きです。彼は“キム”というあだ名ですが、時間がかからなさそうなシンプルさなのにkimkimって2回もアピールできているし、彼っぽいなと。でも、意外と繊細なタッチをしているところは意外でした(笑)。
中川 僕は英芳樹くんのサイン。スピーディーに書くのが大変なサインだとは思うのですが……。彼の真面目できちょうめんな性格がサインに現れているなと。
福井 この王冠とかすごいよな……。芳樹って感じするわ。
中川 僕、芳樹くんがサインの練習をしているのを見たことがあるんですが、サインって決まるまでが大変なのですが、彼はサインを決めたあとにたくさん練習してライン一つ一つこだわっていました。王冠も、もはや芳樹くんのキャラクターになっていますし。すごいです。
ーー では、24人全員分をあらためて見てどんな印象を受けましたか?
福井 いわゆるサインっぽいものもありますが、シンプルなものも多いですね。特に「THE PINK by VOYZ BOY」は安易なサインの人が多いな(笑)。っぽさが出ちゃってますね。
中川 みんな筆記体うまいな……と。僕が苦手なので……(笑)あとは、顔とか星とかハートとかが多いですね。
ーー 顔や記号が多いのは、どうしてでしょうか。
中川 サインを考えたときアイドルのサインのイメージが顔とかかわいい記号とかのイメージが強いからだと思います。みんなアイドルのイメージに寄せていってますね(笑)。あとは、単純に名前だけ書くと愛嬌(あいきょう)がないように感じてしまうんですよね。顔とか記号とかをつけるとサインがかわいく感じて、サイン自体にキャラクター性が生まれる気がします。
福井 そうですね。あとは、たくさん書いていくうちに自分自身で変化が欲しくなるんです。たまにランダム性で普段はつけない記号をつけてみたり、顔の表情を変えてみたりすることもあります。サインに当たり外れはないのですが、ちょっと遊び心を入れることは多いです。
ーー たくさん書く、ことでサインが変わっていく、というか進化していく、みたいなこともあるのでしょうか。
福井 こなれてくる、みたいなことはあるかもしれませんね。
中川 特に書き込む系だとうまくなっていく、みたいなものはあるかもしれません。ただ、僕の場合は、たくさん書いているからってスピードが上がるわけでもないし、うまくなっている感じもないです。毎回気を付けて書かないと失敗してしまうので……。
ーー では、失敗してはいけない場面で書き損じてしまったことはありますか? その場合はどうリカバリーするのでしょうか?
福井 多少のミスであればそう見えないように途中で方向転換できます。普段やらないカーブとかができるかもしれませんが……(笑)。でも、全体のバランスではあるので、一度生み出してみないと分からない部分ですね。
中川 そうですね、幾らでもリカバリーは効くので、本当に失敗したことはないかもしれません。でも、ペンによって思ったよりインクが出ちゃったときとか、たくさん書いているときに勢いで書いたら自分の顔の上にサインを書いちゃったときとか、そういうのはありました(笑)。
ーー では、お二人のサインについても教えてください。まずは、福井さんからお願いします。
福井 Tはハートが合わさってできていて、Tomoyaと書いています。サインを決めるときいろいろ書いてこれになったのですが、バランスがいいのと、ハートがハートらし過ぎないところが気に入っています。最後の目と口がついている星は、それこそランダムで入れています。さっきの話ではないですが、失敗とかはないですが、ハートの調子はサインごとによって違うかもしれないです(笑)。
ーー では次に、中川さんもお願いします。
中川 本当は筆記体でかっこよく書きたかったのですが、僕どうしても筆記体がうまく書けなくて……(笑)特にSの筆記体がむずかしくShoが書けなかったので、将だけは漢字で、あだ名でヘイと呼ばれることが多かったので、heyにしました。でも、やっぱり筆記体って難しくて、hey部分はいつも緊張しちゃうんですよね……それで線がよくブレています。これもブレちゃってますね……(笑)
ーー 確かに線にブレがある……! そんなことあるんですね(笑)
中川 heyのeの筆記体がうまく書けなかったので、丸に線を入れてeを表現したのですが、この丸が二重で書かないといけない仕様になっていて……。このせいでペン運びがうまくいかなくて、yに行き着くときには手が結構大変な位置に来てしまっているのと、あとは伸ばすときにどうしても緊張してしまって、最後の最後にブレちゃうんです……。
ーー めちゃくちゃ面白いですが、そのストーリーも含めブレも魅力的な気がしますし、これこそがサインの魔力みたいな気がします! では、最後に一言ずつお願いします。
福井 僕たち「VOYZ BOY」は、12月23日の豊洲PITで行われる「VOYZ BOY AWARD 2022」に向けていま定期公演を中心に頑張っています。僕自身はミュージカル「刀剣乱舞」があるのであまり関われなくなってしまうのですが、いいライブになるようできるところはサポートしていくようにするので、「VOYZ BOY」のファンも僕のファンも楽しみにしていただけるとうれしいです。
中川 豊洲PITは、これまでの会場で一番大きいのですが、今年の「VOYZ BOY」の集大成的なライブだと思っています。毎年の話ではありますが、今年もうれしいこともくやしいこともメンバー全員で乗り切ってきたので、いまの完成系を皆さまにはお見せできたらと思っています。
ーー ありがとうございました!
最後に。中川さんのサインですが、たまたま見つけたSNSに上がっていたプリクラでもブレていたことをご報告します。
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