写真家・岩合光昭氏の新作写真集『ネコ日本晴れ』撮影のウラ話に驚嘆「よく餌付けしてるんじゃないかという声も聞きますが」 担当編集者にインタビュー(2/2 ページ)
―― デジタル・ミニ写真集『みんな、いい顔だね。』は、「猫の印象的な表情を集めるというコンセプト」とのことですが
斎藤:岩合さんの提案で『みんな、いい顔だね。』というタイトルになりました。本編で泣く泣くお蔵入りさせた写真の中で、表情や面構えが印象的なものを12点選びました。
表紙の女木島の写真は、最後までカバー写真に使うかどうか悩んだ1枚です。何かめちゃくちゃ気持ち良さそうな顔してるんです。他、広島県竹原市の漱石のアップとか、埼玉県秩父市の聖神社近くに住んでいる猫の見返りポーズとか、みんなとってもいい顔してますね。
デジタル・スタンドパネルは、和歌山県の熊野古道の名物猫・みゃあちゃんなんですが、この表情も不思議エピソードに似つかわしく、どこか神々しい感じがして好きです。
―― 編集者からみてすごいと思った、岩合さんのエピソードを教えてください
斎藤:例えば、女木島のカバーになったシロちゃんの写真、まどろんでいるところを下から撮っています。あれはかなり接近しないと無理です。いくら女木島の猫が人懐こいといっても、普通はそんなに近寄れないし、リラックスした表情は撮らせてもらえません。なので初見「これどうやって撮ったのかな?」とすごく不思議でした。
よく「餌付けしてるんじゃないか?」っていう声も聞きますが、岩合さんみたいに猫の自然な姿を撮りたいなら完全に逆効果になります。食べ物が目当ての猫は目がギラギラしたり、ソワソワしたりしますから。
他の写真や撮影時刻からの推測ですが、岩合さんはシロちゃんとその友達の白黒猫が遊んでいる海岸に毎日通って徐々に距離を詰めていったようなんです。遠巻きに望遠レンズで撮るとか、ちょっと近づいても短時間で切り上げるなどしながら。最終日になってようやく、シロちゃんたちに張り付いて長時間撮影をしました。
海岸にいたら海岸で撮り、道路に行ったら道路で撮り、道端でゴロゴロしだしたら側溝に潜って下から青空をバックに顔のアップを狙いに行く……。どうやら岩合さんは猫の気ままな動きに任せて撮影していたようです。
カバー写真は撮り始めから70分後ぐらいの1枚です。撮影はお昼までみっちり1時間半続いていました。この間に撮ったのは3000枚近く。驚くべきことに、どの時間帯にも岩合さんの集中力が切れた形跡がありません。証拠にずっといい写真を撮り続けている。次の5つを徹底していたのでしょう。
- 猫の動きを集中して観察しつづける。
- 集中はしてもピリピリした空気を出さない。
- 猫を警戒させたり不快にさせたりしない距離感をキープする。
- チャンスだと思ったらいい写真が撮れるまでひたすら粘る。
- 猫や雲の動きに合わせて反射神経的に構図を工夫して変える。
これを同時に全部やるのは普通できないし、90分持続するのはもっと無理ですよね。ただただ、岩合さんすごいです。
余談ですが、NFTデジタル特典付特装版のパネルスタンド、実は最初カメラを構えた岩合さんの写真を使わせてほしいってお願いしていたんです。猫を迎えた人がよく考えることがあります。「うちの子はこんなにかわいいから、岩合さんが来てくれるんじゃないかしら?」と。
じゃあ、皆さんにその夢をかなえていただこうということで思い切って岩合さんにお願いしてみました。岩合さんがうちの猫を撮っている雑な合成写真まで持参して。さすがに断られてしまいました(笑)。
じゃあ、岩合さんに匹敵するパワーの持ち主といったらということで白羽の矢を立てたのが、熊野古道に住む有名猫のみゃあちゃんです。ケガをした人や体調が悪い人に乗るとなぜか回復するという不思議な猫なんです。本編でも大活躍しますので、是非このみゃあちゃんを楽しみにしていただきたいです。
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