「スッキリ!!」など2番組がBPO審理入り 大阪府議のLINE問題めぐる「キモい」発言で
山本景・大阪府議会議員のLINE問題を取り上げた番組で、出演者による「キモい」発言があり、府議が人権侵害を申し立てていた。
放送人権委員会(BPO)は、山本景・大阪府議会議員がLINEで中学生とトラブルになった問題を取り上げた番組について、審理入りを決定した。番組中で「キモい」とのコメントがあったとして同府議が人権侵害を申し立てていた。
8月11日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ)でこの問題を取り上げた際、コメンテーターのテリー伊藤氏が「今ずっとVTR見てても、こいつキモイもん」と発言し、府議は抗議して謝罪・訂正を求めた。日本テレビが拒否したため、府議はBPOに人権侵害を申し立て、あらためて番組内での発言撤回と謝罪を求めた。
府議は申立書において、テリー伊藤氏のコメントにより、Twitterやブログに多数の「キモイ」を含む誹謗中傷が寄せられて精神的な負担が生じたほか、連日多数の電話があり、府議としての活動に支障が生じたと主張している。
日本テレビは11月5日に委員会に「経緯と見解」書面を提出し、「元々山本府議に対して『キモい』と感じたのは中学生であり、そう感じさせた一連の行為を山本府議本人も不適切だと自認している中で、今回のテリー伊藤氏のコメントが侮辱罪にあたるという山本府議の主張には正直、当惑せざるを得ない」と述べている。
BPOは委員会は、申し立てが審理要件を満たしていると判断し、審理入りを決定した。
またこの件に関係して、TBSラジオ&コミュ二ケーションズが8月22日に放送した「JUNK おぎやはぎのメガネびいき」も審理入りが決まった。同番組では山本府議が「スッキリ!!」に関してBPOに人権侵害を申し立てた件について取り上げた。番組中で「キモイと思ったもんはキモイでいいんでしょ」などの発言があり、侮辱罪にあたる可能性が高いと府議は主張している。これに対してTBSラジオ&コミュ二ケーションズは、キモいという発言は不適切な行為に向けられたもので、府議の人格に向けられたものではないとBPOへの「経緯と見解」書面で述べている。
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