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ゲーム開発者に大卒者増加、平均年収は前年比28.3万円減の524.6万円 CEDEC運営委がアンケートの速報を発表

開発に携わるプロデューサーやディレクター、プログラマーなどを対象に、1978件の有効回答を集めた。

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 日本最大のゲーム開発者向け技術交流会「CEDEC」の運営委員会が、今年の開催に先駆けて、7月から募っていたアンケートの結果を発表。ゲーム開発者の最終学歴や平均年収といったデータの速報版を公開した。


cedec CEDEC公式サイト。「速報データ」のリンクから詳細なデータが閲覧できる

 「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査 2016」と題され、ゲーム開発者および志望者への情報提供を目的に行われたもの。開発に携わるプロデューサーやディレクター、プログラマー、グラフィッカーなどが対象で、昨年の約10倍となる1978件の有効回答が寄せられている。

 対象者の最終学歴については、大学および大学院修士課程修了者の増加がみられたとのこと。昨年に比べ、高等学校卒は約4ポイント、専門学校卒は約5ポイント、高専・短大卒は0.4ポイント減少した。一方、大卒者は2.7ポイント、大学院修了者は6.1ポイント増加。後者の多くが、エンジニアや経営企画、VRおよびウェアラブル端末分野で活躍する実態が判明している。


最終学歴 最終学歴の大部分は大卒と専門学校卒(画像はCEDECの資料より)

職種別 職種別のデータを見ると、修士課程修了者は主にエンジニアと経営企画で活躍している(画像はCEDECの資料より)

PF別 プラットフォーム別のデータ。VR・ウェアラブル端末で、大卒以上の比重が最も高い(画像はCEDECの資料より)

 最終学歴の学問系統では芸術工学系などの複合領域が24.5%と、前回調査から14.3ポイントの大幅な増加を見せている。これにより、多彩な学問領域で学んだ人が開発に従事していることが分かった。これに次いで、電機・電子通信・情報工学系が21.5%、芸術・表現・音楽・デザイン系が17.1%と上位を占めている。


学問系統 最終学歴で選択した学問系統のデータ。複合領域のほか、実務と親和性の高いものが上位を占める(画像はCEDECの資料より)

 今回の調査で判明した、2015年の平均年収は524.6万円。前回調査の552.9万を28.3万円下回った。ただし300〜499万円および500〜699万円の年収層が増加する一方、700万円超の年収層は減少。運営委は年収格差がやや縮小されたものと分析している。


平均年収 2015年の平均年収。400〜499万円の年収層が中心(画像はCEDECの資料より)

 上記を含め、経験年数や従事しているプラットフォームなど、全10項目の調査結果が公開。経験年数3年以下の者と、据置型ゲーム機・携帯型ゲーム機・スマートフォン・タブレット従事者に増加傾向が観測された。


経験年月数 全体の経験年月数。9年超とそれ以下の層が、およそ半々となっている(画像はCEDECの資料より)

PF 現在従事しているプラットフォームのデータ。据置型ゲーム機と、スマートフォン・タブレット従事者が大部分を占める(画像はCEDECの資料より)


(沓澤真二)


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