ニュース
国交省、ASKA容疑者のタクシー車内映像放送に「誠に遺憾」 プライバシーを侵害した映像提供を問題視
ドライブレコーダーの映像は安全対策のために使われるべきだとしています。
advertisement
国土交通省は12月1日、タクシーのドライブレコーダーで撮影された後部座席の乗客の映像がテレビなどで放送された事案について、映像の適切な管理の徹底について関係団体宛てに通知したと発表しました。物議を醸した歌手のASKA容疑者の件を指していると思われます(関連記事)。
覚せい剤取締法違反で逮捕されたASKA容疑者がタクシーに乗車している映像は複数の報道番組で使用され、ネット上で「プライバシーの侵害ではないか」と批判の声があがりました。これに関し、タクシーグループ・チェッカーキャブは公式サイトで謝罪を行い、映像を提供した加盟会社に厳罰を与えることなどを発表(関連記事)。一方、ねとらぼ編集部の取材に応じた民放各社は、公益性、公共性があることなどを理由に放送したことを明らかにしています(関連記事)。
国土交通省によれば、ドライブレコーダーの映像は安全対策を目的とした運転指導、事故調査・分析といった形で使用されるべきもの。「乗客のプライバシーに配慮することなくマスコミに映像を提供」することは不適切であり、「誠に遺憾である」と問題意識を強くにじませています。同省は今後、乗客のプライバシーを十分に配慮し適切な管理を行うよう、関連事業者団体に通知を行っています。
(マッハ・キショ松)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ASKAのタクシー車内映像放送で物議、テレビ局側に見解を聞いた “公益性、公共性があると判断した”
BPO審議入りすべきとする声も。 - ASKAさんの車内映像流出で物議……今後の対応は? 関係各所に話を聞いた
映像提供を行った会社は特定済みだそうです。 - タクシーグループ・チェッカーキャブがASKAさん車内映像流出で謝罪 「映像提供した会社には厳罰をもって対応」
グループに加盟した1社から情報流出があったとしています。 - ASKAのタクシー内映像報道に批判の声 弁護士「プライバシーの侵害であり問題がある」
テレビ局の責任については微妙なところ、とのこと。 - 運転中のスマホ使用禁止の徹底を国交省が事業者団体に通知
大阪で発生した、貸切バスの運転者が「ながら運転」をしていた事案を受けて。愛知県一宮市で起きた死亡事故にも言及している。 - 国交省、サムスンのスマホ「Galaxy Note7」の機内持ち込みを全面禁止に 米国では機内持ち込みで刑事訴追される可能性も
電源を切った状態でも持ち込み禁止です。 - 国交省が「中国人にはわさびをたっぷりと提供する方がよい」と推奨? わさび過剰寿司提供問題から飛び火
国土交通省に掲載意図を取材しました。 - 「○○県」→「○○県南部」などに 竜巻注意情報がより細かい区域での発表へ改善 予測精度も向上
これまで注意情報が発表されずに竜巻が発生する事例も