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英国ブリストル大学の研究者らが、モロッコ南東部で体表がトゲで覆われたナメクジのような生物の化石を発見したことが発表されました。4億8000万年前のもので、「軟体動物の進化に新たな光を当てる」貴重な発見らしいのですが……これが生きていない現代に生まれてよかったと、つい思ってしまう姿です。
「Calvapilosa kroegeri」はオルドビス紀初期(4億7000万〜8500万年前)に生息していた軟体動物で、背面に一列に並んだ8枚の殻を持ったヒザラガイ類の先祖と見られています。再現モデルの体上部はびっしりとトゲが生えたナメクジの見た目になっており、頭部には指の爪のような形をした殻と2列に並んだ歯が。この歯は、軟体動物の多くが持っている歯舌(しぜつ/数百もの歯から成る硬い舌のような器官で、他の生物には見られない)にあたると考えられています。
発表によれば、この発見により、二枚貝やカタツムリ、イカといったあらゆる軟体動物の起源について推測できるようになるとのこと。研究チームのひとりであるJakob Vinther氏は「ヒザラガイ類の進化を追っていくと、殻の数が増えていく。だから、殻がひとつあって、剛毛のようなトゲが生えている生物がすべての軟体生物の先祖になりそうだ」と結論づけています。
(マッハ・キショ松)
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