「コスパ」「なるはや」「デパ地下」など、THE・略語と呼べるような言葉が日本語には無数にあります。われわれ日本人、略すの大好きですからね。
こうした略語が正式名称かのごとく定着してしまった例が、実はたくさんあるのです。今回は、そんな「意外な略語」を調べてみました。
その1「食パン」って何の略?
そもそも「パン」にわざわざ「食」が付いていること自体、少し不思議ですよね。食べられないパンがあるから……なぞなぞかい! とつっこみたくもなります。
さて、食パンは「主食用パン」の略とする説が有力で、日本でパン文化が広まる際に外国では「主食」とされていたことから「主食用パン」として広まったといわれています。
その他にも諸説あり、美術のデッサンで消しゴム代わりに用いるパンを「消しパン」と呼び、それに対し食用のものを「食パン」と呼んでいた説などがあります。
また、日本語の影響を強く受けている台湾語では「ショッパン」と言います。
その2「合コン」って何の略?
合コン=合同コンパでしょ? と思ったあなた、答えはその通りなのですが、「コンパ」って何の略かご存じですか?
コンパは「交際」や「付き合い」を意味する英語の「company」や同等の意味のドイツ語の「kompanie」に由来し、明治時代から学生によって用いられていました。つまり「コンパ」は「コンパニー」の略だったんですね。先の合コンを略さずに言うと、「合同コンパニー」となります。うーん……確かに「合コン」のほうが言いやすいし楽しそう。
その3:乗り物の「バス」って何の略?
ドラマやアニメ、音楽CDの発売形式などで耳にする「オムニバス形式」の「オムニバス」が語源となり、後に「バス」に略されて今に至ります。
「omnibus/オムニバス」はラテン語で「全ての人のために」という意味があります。1826年以降はその言葉から派生した「乗合馬車」「乗合自動車」の意味も加わり、現在のバスの語源となったと考えられています。
その4:「経済」って何の略?
経済とは「世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと」を意味する「経世済民(けいせいさいみん)」という言葉の略語です。「経」は治める、統治する。「済」は救う、援助する意味があります。
この他にも、「切手=切符手形」「軍手=軍用手袋」「教科書=教科用図書」「ワリカン=割前勘定」「演歌=演説歌」など隠れた略語が日常にはたくさん潜んでいます。もし気になったら、普段使っている言葉が実は略語じゃないか? と調べてみるのも面白いかもしれません。
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