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なぜ人は支払ってしまうのか? アダルトサイトの請求トラブル、その巧妙な手口と対処法(2/2 ページ)

「自分は大丈夫」という人ほど危ない。

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 ――アイテー君が電話をしようとしていた、そのサイト。公的機関である消費生活センターと思いきや、「消費者○×センター」と似た名前の探偵業者のサイトでした。「公的機関だと思って相談した先が、実は探偵業者で費用を請求されている」そんなトラブルも発生しています。インターネットは本当に怖いところです。

 消費生活センターの電話番号は「188」です。

 インターネットでアダルトサイトの対処法を調べると、本当に玉石混交のいろいろな情報が載っています。筆者は15年間消費者行政業界で働いていましたので、もともといろいろな情報を知っています。だから、これはウソだなーと見抜くこともできますが、自分がトラブルにあって心が動揺しまくっているときに、そこまで詳しくない事柄について、冷静にどれが正しい情報かを見抜くのは難しいのではないかと思います。調べれば調べるほど、何が正しいのかよく分からなくなるでしょう。正直アダルトサイト関連は、筆者の感覚では信じないほうがいい情報が半分以上のように感じます

 ネット上がそんな状況ですので、消費生活センターの電話番号188(いやや!)を携帯電話の電話帳に登録しておいて、いざというときにインターネットに頼らないのもいいかもしれません。また、自治体の広報誌にもかなりの割合で消費生活センターの電話番号は書いてあると思います。

相談したら、平和な日常が帰ってきた

 消費生活センターに相談したアイテー君。相談員に状況を説明したところ、自分のケースなら支払う必要がないことを教えてくれました。

 「今後、請求の電話がかかってきても対応しない」ようにと教えられ、「さらに不安なことが続くようなら、また相談してくださいね」とも言ってくれました。アイテー君、やっと安心できました。

ほっとするアイテー君 ほっとしました

 ――お金を払う前に相談してよかったね。アイテー君。

 「支払わないでいいケース」なんて書かれると、支払わないといけないケースなら消費生活センターに「あなたが悪いんだから払いなさい」と言われるのかもなんて不安に感じてしまう方もいるかもしれません。

 消費生活センターは、まず相談者の立場に立って話を聞きます。相手の状況を聞いて解決策として何が考えられるのか教えてくれるところです。不必要な高額の契約をして困っている人に対して、契約なんだから仕方ないなんて考えません。安心して相談してください。

 だからといって、有料のサイトだと認識しつつアダルト動画を見まくったのに「無料だと思った。払いたくない」なんてクレーマーっぽい相談をしてはダメですよ。そんな相談には支払わなくていいとは答えないでしょう。

 「絶対大丈夫なアダルトサイトの見分け方」というのは、絶対存在しないでしょう。ただ、ヒントが1つありまして、相談事例を見ていると、広告バナーなどを1回押しただけですぐに登録となるわけではなく、年齢確認や利用規約への同意を経て登録完了となったり、再生ボタンを押しても動画が再生されないので何回も押したら請求画面が表示されたなんてケースが結構あるようです。

 興味本位でずんずかボタンを押さないようにしていれば、トラブルにあう確率も減るはずですよ。

高橋ホイコ

※この記事で使った事例は、情報処理推進機構(IPA)国民生活センターで紹介されている事例を参考に作った架空のものです。



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