大阪府は大阪南港で6月30日に行った緊急調査の結果、女王アリと思われる個体を含むヒアリが発見されたことを発表した。なお、確認された全ての個体は、殺虫剤で処分された。なお、ヒアリはこれまでにも神戸港(関連記事)、名古屋港(関連記事)などで確認されていた。
ヒアリは南米原産のアリで、節足動物、小型脊椎動物、樹液、花蜜などを餌とする雑食型。極めて攻撃的で、は虫類や小型哺乳類を集団で攻撃し捕食することで知られ、他種のアリと競合し駆逐するなど生態系への影響や、家畜への死傷被害、強い毒による発熱・じんましんなど人体への影響も懸念されている。
【訂正:2016年7月19日10時 当初、環境省が掲載した情報を元に「米国で多くの死者が出ている」と表記していました。当該資料で引用した「年間100人がヒアリで死亡」の根拠となるデータが確認できなかったことが明らかになったこともあり、記事中の当該箇所を訂正いたしました。なお、7月18日の山本公一環境相の会見で言及されたもので、既に環境省の該当ページからも「年間100人がヒアリで死亡」という表記は削除されています。】
確認地点の周辺にはベイト剤(毒餌)と捕獲トラップを設置し、当該地点を中心に拡大した緊急調査を実施する予定だという。環境省では国内主要7港で専門家による確認調査を行っている。なお、女王アリによる繁殖の可能性については発表では触れられていない。
ヒアリに関する注意事項として、「ヒアリを刺激すると刺される場合があること」「ヒアリが生息していそうな場所には安易に手を入れないこと」「個体や巣を見つけた際は刺激しないこと」などが挙げられている。
なお、万が一刺された場合は、20分から30分程度安静にし、容体が急激に変わるようであれば病院に行き、「アリに刺された」「アナフィラキシーの可能性がある」などを伝えるよう注意喚起している。
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