Twitterに投稿された「八つ橋ダウンジャケット」が想像の斜め上をいくクオリティーで話題になっています。リアルに生八つ橋でできているみたいな見た目がすごいインパクト。
制作したのは、紙製ロボット「カミロボ」などを作っている造形師・安居智博(@kami_robo_yasui)さん。“八つ橋を着る”というコンセプトで作成したという通り、あんこ入りの生八つ橋をたくさん縫い合わせて作ったかのようなデザインで、一つ一つの色や透けたあんこの表現が見事なまでに生々しいです。この発想はなかった……!
安居さんに製作に関して伺うと、製作期間は1週間ほどで、特に「あんこの透け感」にはこだわったとのこと。服の形に縫う前には「30センチ四方くらいの大きさで布の重ね方やエアブラシを使ったボカシ塗装など、何度も実験しました」ということで、生八つ橋再現への執念が見事な完成品につながったようでした。
見た目が完全に生八つ橋なので異様に柔らかそうに見えますが、実際にはちょっとゴワゴワしていて「怪獣の着ぐるみスーツに近い感じ」と安居さん。ただしあんこは「黒いスポンジウレタン」を使っているため、触るとプクプクした感じで柔らかいそうです。もしとなりに着ている人がいたら思わず触りたくなりそう……。
ちなみに撮影時に外で着用していた時の周囲の反応については、たまにチラチラ見られていた気がするものの、撮影が行われたのは9月中旬。その時期にダウンジャケットは本人的にも「メッチャ暑かった」そうで、「すごく厚着している人がいる」と見られていた可能性がありそうとのことでした。
なお作成したのは、出されたお題に対して作品を作って発表するイベント「おバカ創作研究所」への出演がきっかけ。今回の八つ橋ダウンジャケットは“京都”というお題をもとに、「共通認識としてみんなが知っているビジュアルを使って、着るとか被るとか、仮装で表現するものを作ってみよう」という取っ掛かりから、アイデアを練っていったそうです。
Twitterでは「絶妙なアンコ感」「おいしそう」といった声が寄せられ、中には「かっこいい」「欲しい」といった声も。安居さんによると残念ながら同ジャケットは一点ものの作品として作られ販売予定などは今のところないそうですが、「何かに使ってもらえるようなことがあればうれしいですね」と反響に手応えを感じている様子でした。
安居さんのツイートでは他にも“宝誌和尚立像”をモデルにしたプロレスマスクや、バランや和紙で作ったカミロボなど、さまざまな種類の作品を見ることができます。
(宮原れい)
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