主婦連、NTTのブロッキング実施方針に抗議文 「利用者の通信の秘密を侵害」「消費者団体訴訟も辞さない」
NTTグループ4社は、海賊版3サイトへのブロッキングを実施する方針を発表していました。
主婦連合会は4月25日、NTTグループ4社に対して海賊版サイトへのブロッキングを実施しないよう求める意見書を発表しました。4社がブロッキングの方針を変えない、または実行に移したときは、消費者団体訴訟や刑事告発も辞さないとしています。
日本電信電話、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTぷららの4社は23日、海賊版3サイトに対し、「制度が整備されるまでの短期的な緊急措置」として準備が整い次第ブロッキングを実施すると連名で発表していました(関連記事)。政府が発表した「インターネット上の海賊版対策に関する進め方について」およびコンテンツ事業者団体からの要請を受けての対応です。
主婦連は4社について、「通信の秘密」を侵害するブロッキングを具体的な事実および法的根拠等を示さずに行おうとしていると批判。「私どもは、利用者の通信の秘密を侵害しようとする四社に対し、強く抗議するとともに,ブロッキングを行わないことを求めます。また,他の電気通信事業者においてもブロッキングを行わないことを求めます」と訴えています。
4社が今後も実際にブロッキングを行うこととし、さらに行った場合には、他の消費者団体等と協力して消費者契約法上の消費者団体訴訟を提起するとのこと。総務大臣に対しても行政手続法第36条の3に基づき電気通信事業法上の改善命令等を求め、電気通信事業法違反の罰則に関して刑事告発を行う姿勢です。「四社及びその電気通信事業に従事する者には、通信の秘密を守る責務を有する者としての自覚を強く求めます」と述べました。
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