アルミホイルをたたいて作る球体がTwitterで流行る中、アルミホイルをたたいて炙(あぶ)って包丁を作り出すYouTubeの投稿者が現れました。以前に「鰹節」や「パスタ」で刃物を作った圧倒的不審者の極み!さんですが、今回も“極み”の域に達してしまったようです(関連記事)。
球体を作る場合と同じく、まずは金づちでたたく作業から。アルミホイルの量(薄さ)を調整したら紙筒が入ったまま一度たたいてつぶし、紙筒を抜いてから再び板状になるまでたたいていきます。途中でガスコンロで熱しながらたたいていくと、指でつついて「カンカン」と軽い金属音がするまで硬くなっています。アルミの延べ棒ができたけどここからどうするんだ……?
すると、できたアルミの板に包丁の型を書き、万力に固定して糸ノコを使って手動で切っていく作業へ。かなり大変そうですが、時間をかけて切ってヤスリで形を整えたら、次はダイヤモンドの砥石で刃となる部分と背を平らになるように研いでいきます。
しかしこのままだと厚みがあり過ぎるような……と思っていると、一度ガスコンロの火にかけてから「パカッ」と2つに分ける圧倒的不審者の極み!さん。その瞬間、一度研ぐためにあえて厚くしていたことと、最初にただ重ねるだけでなく筒状でたたいていた理由に気が付きます。そして一気に薄くなったものを再びたたいて炙って強度を高めたら、かなり包丁っぽい見た目に!
といっても、ここからが本番。耐水ペーパー(サンドペーパー)で表面を整えたら、ダイヤモンドの砥石「#150」「#400」「#1000」から、通常の砥石「#2000」「#6000」「#8000」「#12000」、お高い3万1000円の「#30000」まで使って研いでいきます。さらにすごいのは、持ち手のハンドルも木で作ってしまうという点。型を取り、アルミと木に穴を空けてネジ止めし、はみ出た部分を「ダイヤモンドのこぎり」で切り落とすというガチ具合には震えます……。
そして最後の最後に革砥(かわと)で刃先を整えたら、ついにアルミホイルの包丁が完成。作る過程を見てきたにもかかわらず、販売している本物の包丁といわれても気付かないすさまじいクオリティーで、形から薄さから持ち手に輝く刃まで、非の打ち所がありません。試し切りではキュウリを薄くスライスしていますが、完全に新品の包丁です。元がぺらっぺらのアルミホイルからできていると誰が信じるだろうか……。
コメントでは「ガチ過ぎる」「途中からアルミホイルという事を忘れていた」という声や「本当にもう職人の極み!」といった声が寄せられ、海外ユーザーからも称賛と驚きの声が上がる人気となっています。なおこのアルミホイル包丁は球体と違い、圧倒的不審者の極み!さんだからできることなので、絶対にマネはしないように……!
画像提供:圧倒的不審者の極み!さん
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果てしない作業の先に……。