こりゃやばい! 三和交通のぶっとび特別車「SPタクシー」「忍者タクシー」に爆乗してイイキモチになってみた(2/3 ページ)
1年分笑ってきました──。でも、おふざけだけじゃない。そこにある「真の目的」とは?
「忍者でござる」の巻
忍者にも会いたい。「忍者タクシー」にも乗ってみたいとリクエストしました。すると、SP様はどこぞにスッと退場し、しばし1、2分。
「忍者でござる」
!! 出た!
忍者様、名前は「さっとりくん」といいます。三和交通の「さ」だそうです。何を話すにも、語尾は「ござる」で押し切るのが信条です。
「なにか“術”をしてください」と頼んだら、「自動でドアが開く術、でござる」と、新型車「JPN TAXI」(関連記事)の後席スライドドアを開けてくれました。
「これくらいしかないでござる」。
ブフォッ、これだけかよ。大丈夫かあああ。このキャラ設定。
「何か特別な接客はあるの?」と聞いたら、「あるでござる」と自信満々な様子。
実演をお願いしたところ、しなやかにドアを開け、客を座席へていねいに誘導。そして疾風のごとき素早く運転席に駆け込むという寸劇が始まりました。想像してみましょう、自分がこれを目の当たりにしたときの状況を。ね、試したくなったでしょう。
すばらしい機敏な動き。さぞやたくさん練習したのでしょう。
「否。いま思い付いた。ぶっつけ本番でござる」と堂々とした答え。きっと、臨機応変にお客さんの要望に応えてくれる優しい忍者だと思います。
この取り組みの主ターゲットは、急増している外国人観光客。先日開始した「黒子のタクシー」(関連記事)は、中国やドイツなど海外メディアでも紹介されたそうです。中国のメディアクルーは「空港にこんな形で迎えに来てくれたら絶対にうれしい。思い出になる」と感動したそうです。この言葉をきっかけに今回の企画が、特に「忍者」が生まれたのでした。
SP様や忍者様の写真はSNSへの投稿もOK、むしろ大歓迎。こんなタクシーが来たら忘れられない旅になります。もちろん、日本に住んでいる人が普段の移動に使うこともできます。何かの特別な日、ハレの日に利用するのも良さそうですね!
三和交通はなぜ「攻め続けている」のか?
さて、一通り楽しんだところで、まじめに取材もしたいと思います。まず入り口にあった「超脱臭装置付きタクシー」は一体何なのでしょう。
この車両はエイプリルフール企画用に作ったネタ車両だそうです。聞けば三和交通は、2015年からエイプリルフールに力を入れていて、「ドローンタクシー」「ロボットタクシー」など、毎年話題性のあるネタ車両を制作しています。フォトショップ合成でいいじゃねーかとも思いますが「マジ車両」、これが三和交通の意気込みなのです。
遊んでいるだけに見えますか? 違います。実は「昨今のタクシー業界が抱える課題を解決する」ために次々と企画を打ち上げているといいます。狙いはどこにあるのでしょうか。
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