こりゃやばい! 三和交通のぶっとび特別車「SPタクシー」「忍者タクシー」に爆乗してイイキモチになってみた(1/3 ページ)
1年分笑ってきました──。でも、おふざけだけじゃない。そこにある「真の目的」とは?
SP引き連れて、定例会議なう。
くぅぅ、やってみたかったんだあ。月に1度の本社での定例会議、今日こそはあいつらにギャフンと言わせたい。SP(要人の身辺を守る私服警官)付きのクルマで乗り込めば、あたしのペースで会議が進む。
そんな全国民の夢をかなえるサービスがまた登場。タクシー会社の三和交通が「SP」や「忍者」のスタイルでおもてなししてくれるタクシーサービスを開始しました。三和交通と言えば、「心霊タクシー」(関連記事)、「黒子のタクシー」(関連記事)なども展開する、今「かなり攻めている」タクシー会社。早速営業所を突撃し、三和タクシー名物の「●●タクシー」を大いに楽しんできましたぞ!
意外と本格的なSPだぞ!(見た目が)
SPタクシーは、通常の運賃に1000円をプラスするだけで、運転手さんが「SPの扮装」をしてお迎えしてくれるサービスです。こんな攻めまくったサービスを考え、しかも本当に実行してしまうなんて、一体どんな会社なんだ。三和交通の横浜営業所におじゃましました。
訪れたのは横浜市の環状2号線沿いにある飾り気のない(失礼!)ビル。設立1965年、昭和の時代からある老舗タクシー会社らしい風情がただよいます。横浜市を拠点に、神奈川県、東京都、埼玉県でタクシー、ハイヤー事業を行っています。ところが入り口にいきなり「超脱臭装置付きタクシー」が。トランクからはみ出たダクトが尋常じゃない。こんな車両が平然と置いてある、な、なんなんだ、この会社!
「お待ちしておりました、社長」。黒スーツにサングラスをかけたSP様が出迎えてくれました。あら、思ってたより若くて強そうだわね。口には出しませんでしたが「わーい、イケメン」と思ったのは隠しきれない事実です。
SP様はSPという設定のため、8割以上の質問には答えられないとのこと。それでも「この制服を着ると気持ちが引き締まります」など、わりといろいろ教えてくれました。この仕事は社内でやってみたい人の募集があり、自ら手を挙げたそうです。
SP様。とっても強そうで、守ってくれそうに見えますが過度な期待は禁物です。だってSP“ふう”ですもの。インカムケーブルの先には何もつながっていませんし、無線機っぽい機器の電源は当然オフです。護衛用の武器は水鉄砲(キャハ)。中学時代は柔道部で、一回戦で涙をのみ、控え席をあたためました。「ガチでSP頼まれたら困ります」「でも、お客さまは安心、安全に目的地までお連れします」。
車内では、折りたたみ傘、マスク、お水を販売しています。三和交通さんは通常のタクシーでもこれらを販売しているそうです。これ、かなりうれしいサービスですね。水は酔ったお客さんに、マスクは花粉症の人によく売れています。しかし取材中、どんな写真を撮るときにもいちいち小ネタを挟んできてくれてニンマリとドヤ顔。さすがサービスのプロです。
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