お盆に故郷に帰る物語を描いた創作漫画「お盆は田舎に帰ろう」の切ない結末に涙する人が続出しています。
子どものころのお盆を思い出す男性。仏具を磨いて精霊馬を作り、花火に盆踊り……という非日常にざわつく心。でも、そのころ毎日一緒に過ごした女の子を「顔ももう思い出せない」と振り返ります。
早く出て行きたいと思った小さな村も、出てしまうと懐かしい。述懐しながら、男性は村を歩きます。帰ってくるのは久しぶりで、顔も忘れられているかもしれないという彼の不安の通り、子どもたちは男性に話しかけることもせずにすれ違っていきます。
今さら帰ってきて良かったのかと後悔し始める男性の前に、浴衣を着て狐面をかぶった女性が現れます。誰だか分かってしまうので「お面くらい被りなよ」といいながら、彼女はキツネ面を外します。その素顔には涙が。「帰ってくるの遅すぎだよ。ずっと待ってたのに」と泣きながら、彼女は「おかえり」と告げるのでした。それを見つめる男性の足は見えず――。
浴衣の女性は彼が昔一緒に過ごしたあの子。彼女がこんなにきれいになっていることを、「お盆にしか帰れない」彼は知らなかったのです。「もっと早く帰ってくればよかったのに」と悔やむ言葉とともに漫画は終わります。
この結末にTwitterでは「切ない」「泣いた」「悲しい」という感想が多く寄せられています。彼女が泣かないで済むように、もっと早く帰ってほしかった……と思わずにはいられません。
作者のかっく(@cak221)さんはTwitterでイラストや漫画を投稿しており、特に猟師に助けてもらったキツネが美女に化けて押しかけ女房しにやってくる漫画「美女と猟師」シリーズが人気となっています。
画像提供:かっく(@cak221)さん
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