advertisement
福岡の夏の風物詩、西日本大濠(おおほり)花火大会を終了すると、主催の西日本新聞が発表しました。安全確保の観点から、「2019年以降は実施が難しい」と判断したとのこと。結果的に、2018年8月1日に開催された第56回大会が最後ということになります。
同大会は1949年、戦没者の鎮魂と戦後復興を目的にスタート。何度かの中断をはさみつつも今日まで継続し、福岡の名物行事として定着しました。全方向から観覧できる点が魅力で、福岡市の成長や交通網の整備もあり、会場および周辺に集まる観覧者数は毎年40万を超える規模になったといいます。
観覧者の増加に伴い、安全対策が課題に。運営は地元警察や消防局の指導を仰いで細心の注意を払ってきましたが、それにも限界があると述べています。第56回大会では過去最多の警備員と誘導員を投入して場内整理を行い、特設監視カメラも駆使して危険回避に努めたとのこと。それでも、一歩間違えば雑踏事故につながりかねない観覧者の滞留が随所で発生したそうです。
また、出入口以外から会場に入ろうとした人が負傷したり、園児や児童が育てていた花壇が観覧者によって踏み荒らされたりといった事態も発生。周辺道路に人があふれ、多数の座り込み観覧が生じていることも問題視されました。これまで大事故こそなかったものの、現場の混雑ぶりや事故を懸念する数々の指摘、安全対策の限界といった事情を考え合わせ、運営はこれ以上の継続が難しいと結論付けたとのことです。
(沓澤真二)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 神奈川県相模原市で不発花火玉が発生 現在も未発見で注意を呼びかける
現地にいる人はご注意ください - 大仏様のライトアップとド派手花火のカオスな融合! 「牛久大仏万燈会」の幻想的な光景を撮ってきた
【画像16枚】大仏様とレーザービームのコラボよ。 - 夜空に咲く色とりどりの花が美しい! 「長岡まつり大花火大会」を撮ってきた
た〜まや〜。 - スカイツリー×花火に驚きと感動の声 隅田川花火大会で撮影された写真が非現実的な美しさ
こんな写真が撮れるのか……。 - “学生花火師”から独学で飴細工職人へ 伝統の世界に革新をもたらした「アメシン」代表が目指すもの
「アメシン」代表の手塚新理さんにいろいろ聞いてみました! - 花火を打ち上げるときに鳴る音「ヒュー」の正体は?
鳴ったり鳴らなかったりするのは、どうしてなんです?